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GUのリアルレザーの靴を磨いてみた

GUのリアルレザーシリーズ
最近全身ファーストリテイリングな海産物です。
GUって靴も置いてあって値段もお手頃で素晴らしい。

サイズが1cm刻みなので、スニーカーは27.5cmな私は28cmを買うのですがやっぱり若干大きい。
とは言え足幅広めなのをカバーしてくれるので案外ちょうどいい感じです。
過去にリアルレザーモカシンシューズを買ってとても良かったので次もなにか買おうかなーって思ってました。

机の上の生活感は勘弁してください

と、言うわけでリアルレザーサイドゴアブーツ買ってきました。
5,990円のプライスタグですが、モデル末期なのか3,990円で買いました。
本革のブーツが6000円って時点でお買い得なのに、4000円とくりゃぁ買うしか無い。

正直微妙な品質なんですが、どこまで綺麗に出来るか挑戦してみます。
お手入れしたことない人への手順書みたいな感じにもなってます。


所感

うーん、革質は流石に値段相応でよろしく無いですね。
普通の靴で内側とかに使われててもちょっとガッカリするようなシワやスジのある革がモロにアッパーの目立つ所に使われてます。
でも4000円。許せる。

かなりシワだらけ
ゴムは結構固めで着用感は悪くない


プレメンテ

では早速プレメンテナンスからやっていきます。
買ったら履く前にやるメンテナンス。
製造~店頭販売~購入までって結構時間が経っているので革の状態は万全とは言えません。
その状態で履いちゃうと、ほんと最悪の場合は乾燥からのヒビ割れとかが起きかねないのでまずはメンテしましょうね~ってやつです。

汚れ落とし(ステインリムーバー)

馬毛ブラシで全体のホコリを落としてから作業に入ります。

まずは水性の汚れ落としで製造時に塗られていた古い靴クリームを落としていきます。

評判のいいステインリムーバー

必ず踵の方からやりはじめましょう。
革との相性が悪くてシミになる可能性も0ではないので目立たないところから。
シミになりにくい汚れ落としとは言えこういうのはクセにしといて損は無いです。
ウェスとか古いTシャツをちぎった布とかに染み込ませて、力を入れすぎないように全体を拭き上げていきます。
汚れ落としが革に浸透して汚れを浮き上がらせてくれます。
強くこすると革を傷める可能性があるので注意。
汚れを落とすのは力ではなく薬液に任せましょう。

両足交互に2回ずつやりまして、最後に乾拭きをして完了です。

水分補給(デリケートクリーム)

ではお次は水分補給をしていきましょう。
普段のお手入れでは不要ですが、プレメンテではやったほうがいいやつ。
硬くて当たると痛い場所とかに塗り込んで柔らかくするのに使ったりもするデリケートクリームさん。
シミにもなりにくく靴以外にも使えて便利です。
水分を多く含むが故にあまり長期保存すると腐ったりしますし、デリケートすぎてあんまり効果のないシーンとかもあるので決して万能ではないです。

汚れ落としの終わった靴とデリケートクリーム

軽く全体に塗り込んだら割とすぐに浸透して表面がサラっとしますので、そしたら表面を乾拭きして10分ぐらい乾燥させます。

栄養補給(クリーム塗布)

デリケートクリームだけでもだいぶ艶が出てますが、ステインリムーバーで油分もある程度除去しているのでそれを補っていきます。
いわゆる栄養補給と言われるものですね。
日頃のお手入れでは小キズなんかも目立たなくしてくれたり、色ムラとかも補修してくれます。
クリームの色選びが楽しい。

デリケートクリーム塗布後の靴とサフィールブルーのクリーム

豚毛のペネトレイトブラシ(アプライブラシ)に少量を取り、全体に薄く伸ばしていきます。
意外と伸びますし、多くつけた所で革が吸収・保持できるクリームの量には限界がありますから無駄遣いになるだけです。

←塗布前 塗布後→

クリームを塗布するとのっぺりしてツヤが無くなりますが問題ありません。
塗布が終わったら次は豚毛ブラシでブラッシング!
ちょい硬めな豚毛でちょっと力入れてブラッシングすることで摩擦熱が発生してクリームの油分が馴染んでいきます。
一気にツヤッツヤになっていきます。
靴磨きで一番気持ちいい瞬間。
全体をブラッシングし終わったら、布で乾拭きして余分なクリームを拭き取ります。
コレとても大事。
 
乾拭きも終わったら最後にムートンみたいなやつで磨いてあげればツヤッツヤのピッカピカの靴が出来上がります。

写真だとわかりにくいけど、最初よりだいぶしっとりピカピカしてます

基本的なお手入れはこれで完了です!
日々のお手入れも汚れ落とし→栄養補給の2工程だけで十分かと思います。


注意点

今回実はブーツということで少し気をつけた点があります。
それは、くるぶしのあたりは「無色のクリーム」を使ったという点。
 
普通にズボンを履くとどうしてもブーツは裾が靴にかかってしまいます。
なので靴の上の方まで黒いクリームを使っていると、余分なクリームを丁寧に拭き取っていたとしてもどうしても裾の内側に色移りしてしまいやすくなります。
なのでズボンの裾と触れそうな場所には黒のクリームではなく無色のクリームを使用しました。

ちなみに無色のクリームは当然靴の色を問わず使えますので万能アイテムです。
傷や擦れて色が変わっている部分を補色する作用は無いですが、ちょっとして擦れぐらいなら目立たなくしてくれるので1つ持っておくと何かしら便利です。

革靴はいいぞ

ここまで長々と面倒なこと書いてきましたが、いざやってみるとそんな手間でも無いです。
ちゃんとメンテしてあげるだけで高い革靴はしっかりと本来の質の良さをだしてくれますし、今回みたいな安い革靴でもしっかりと応えてくれます。
手をかけても無駄にならない。それが革靴のいいところ。
お手入れ入門セットなんかも売ってますし是非皆さんもちゃんとしたメンテナンス、コレを期に始めてみてはいかがですか?


鏡面磨き(ハイシャイン)

さてプレメンテナンスをしてきましたが、ある種ここまでは革靴を履くなら当然のお仕事。
今回はどっちかいうとここからが本番です。

いわゆる「鏡面磨き」をやっていきます。
ハイシャインってやつですね。

これ勘違いされがちですが輝かせること自体が本来の目的ではないんです。
水に死ぬほど弱い革靴をワックスでコーティングしてやれば水に強くなるんですが、当然ワックスが乗った所はキラキラするので結果として光るだけです。

とは言え現代では防水スプレーなんかもあるわけで、実質的には光らせるためにワックスを乗せてるってのが実のところって感じじゃないでしょうか。

っと偉そうに言ってますが、鏡面磨き始めたのは割と最近なのでクソ下手です。この記事でも詳しいやり方はかかないです。
というか書けないです。

Youtubeの動画見てても人によってやり方違いすぎて正解わかんなさすぎる・・・。

鏡面磨きの仕組み

原理としては革の表面の凸凹をワックスで埋めます。(下地)
下地の表面もまだ凸凹してるのでどんどん上にワックスを塗り重ねて行き、ワックスの表面をどんどん平坦にしていく。
そしたら綺麗な鏡のような光沢が得られるという寸法です。

ステンレスとかの鏡面磨きは表面を削っていって凸凹をなくして平面にしますが、革を削るわけにもいかないので逆に塗り重ねて平面を形成します。

ミラーグロスまじで減らない

使うもの

私が使ってるのは左から
M.モゥブレィ ハイシャインプライマー
サフィールノワール ビーズワックスポリッシュ
サフィールノワール ミラーグロス
の3種類です。
あとはフランネル生地となんか水出るやつ。

ぶっちゃけワックスはビーズワックスポリッシュ1個あれば十分です。

ハイシャインプライマーは爆速で下地作りができます。
ただしめっちゃくちゃ扱いが難しいです。
ワックスは柔らかいほうが扱いやすいが硬いほうがよく光るってイメージなんですが、ハイシャインプライマーは揮発性の高い溶剤で柔らかくした硬いワックスってイメージ。
柔らかいうちに一気に均一にムラなく塗り拡げなければなりません。
なのに乾くのが爆速です。なので難しい。
固くなると凹の奥までワックスがつまりきらず中途半端な下地になってしまいます。
そうすると後々白い気泡が鏡面の下にできてしまい見栄えが悪かったり、ワックスの膜も剥離したりひび割れやすくなるらしいです。

ハイシャインプライマー塗り込み後。まだまだ凸凹が目に見える。

やり方

詳しくはYoutubeで調べてください・・・。
プロが惜しげもなく丁寧に教えてくれてます。

ざっくりと言うと
①指で強めにワックスを塗り込む
②同じ場所を連続で触らず場所をどんどん変えていく
③つま先→サイド→踵→反対の靴のつま先・・・とやって他の場所をやってる間に乾燥させる
④上塗りする時は下のワックスを剥がさないように優しく
⑤厚塗りはせずに薄く何度も塗り重ねる
⑥3回~5回ぐらい指で塗り重ねたらネル生地装着
⑦ネル生地に水をほんのり膨らませ、ワックスを少ーーーしだけ取ってまた塗り重ねていく
⑧水の量が難しい。多すぎるとワックスが靴に乗らないし、少ないと滑りが悪いわワックスがネル生地側に浸透するわでなんとも加減が・・・。
⑨とりあえず気の済むまでワックスを塗り重ねる。
満足しかけたら最後にミラーグロスを同じように塗り重ねる。
⑩少し乾燥させたあと、ネル生地の場所を変え、水だけを含ませて水研ぎする。力を入れすぎないように。
⑪山羊毛のブラシに水を少し含ませワックス箇所をブラッシング。ワックスのある場所とない場所の境界線をぼかしたり、ワックスのグラデーションを作る。コレも難しい。これだけを取り上げた動画もあるぐらい。
⑫ネル生地の乾拭きか仕上げムートンみたいなやつで磨いて完成

私の技量ではコレが限界

結果

うーん、長い。面倒。

でも楽しい!!!!!!!!!!!!!!!

上の写真、表面が小キズまみれのように見えますね。
多分コレは使ってたネル生地が悪く毛羽立ちやホコリがつけちゃったのかな・・・?

結構ワックスの境目がパッキリ見えちゃってますがこれは光と撮影の角度の問題で、割と自然なグラデーションが作れてます。


結論

安物の本皮靴ですがきっちりメンテしてハイシャインしてやればちょっとは高見えするようになった・・・気がします。
とは言え靴が光ってるのをあんまり好まない人もいるので良し悪しですが。

んでこのGUの靴ですが、買いかどうかで言えば正直買わないほうがいいかなぁ。安売りしてる今ならワンチャンありかも・・・程度です。

本革だから良い!!と言い切ることもできないぐらいあまり品質の良くない革ですから、同じぐらいの価格帯の合成皮革の靴の方がパッと見は確実にいい感じです。
あんまりテカテカしてる合成皮革感丸出しのはアレですが。
とは言え本革ゆえにきっちりお手入れしてあげなきゃいけないのも事実で、お手入れセット持ってない人には微妙じゃないかなぁと思います。

特に定価6000円も出すぐらいなら、運が良ければABCマートのセール品とかでももうちょっと品質いいのありそうだなぁ。

と、割と酷評してますが結構いい感じに光らせられたのでとりあえずは満足。このタイプの靴持ってなかったのもありますし。
正面の防風性高いからバイク乗る時とかにちょうどいいかも。

太陽光の下だと割といい感じに見えます。

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