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社会はゲームで覚える:学習のデザイン05
社会では暗記が避けられません。地名・歴史上の人物・憲法のしくみなど。こう書いてみると、社会の得意・不得意ってなんでしょう?
僕は「いかにその世界にハマれるか」だと考えます。好きなことなら、誰かに言われなくても勝手に覚えるものです。アニメやゲームでは、大人顔負けに詳しい小学生はたくさんいます。逆につまらないものは、どんなに叩き込んでもすぐに忘れてしまいます。大人でも同じです。
そこで、どう自分を洗脳して「社会っておもしろい」と思えるようになるかを考えてみましょう。(ちなみに行動経済学を応用したセルフ洗脳についてはこちら)
1. ゲームにしてみる
暗記をゲームにしてみましょう。例えば地理を覚えるのに、こんなカードをつくってみました。
2種類のカードです。片方は都道府県47枚。もう片方は地名や地形などのカテゴリを書いたものを思いつくままに書きます。
最初にプレイヤーは都道府県カードを手元に5-6枚程度配られます。そして、次に順番で地域や地形のカードを引きます。当てはまる都道府県があれば組み合わせて出すと、右上に書かれた1~3の得点がもらえます。
このようなトランプや麻雀みたいな遊び方を、親子や友達ですることで、だんだんと地理に興味を持ってくれるようになります。Google Mapを見ながら遊べば、位置関係なども覚えられます。
2. 自発的に興味を持ってもらう
このカードをつくったとき、細かなルールは考えてませんでした。とりあえずつくってから、遊び方を考えればよいと思っていました。
それよりも、つくる過程を子どもに参加してもらうことが、より大事だと思います。たとえゲームにならなかったとしても、カードとして集めることができれば、それだけで1つの達成感が生まれます。
一方的な受け身のレクチャーや単純な書き取りだけでは、なかなか記憶が定着ません。能動的な要素を加えるために、このカードは子どもに書いてもらいました。
そして暗記とは、2つの要素を結びつけて覚えたり、具体的なイメージを頭の中に描けることが大事です。場所と地形を紐づけてみたり、GoogleMapや画像などを見ることで、強く印象に残ります。
ゲームを通してやりたかったことは、自発的な興味の誘発です。
3. ゲームやアニメに学ぶ
あらためて子どもが好きなゲームやアニメにハマる理由を考えてみましょう。例えばこんな点があげられます。
・キャラクターが魅力
・世界観がある
・関係性の弱いストーリーを詰め込まない
・自分で操作できる
こう考えると、「三国志」などの歴史マンガや「信長の野望」や「桃鉄」など、社会に関係するコンテンツでも、興味を持って好きになれる理由もわかるかと思います。
こういったコンテンツに対して、史実とは違うことを教えるのはよくない主張がある反面、淡々とした事実の羅列は記憶に残りません。小学生の段階では、まず興味を持ってもらうことに注力すべきだと考えます。
ただ、最近の歴史学習マンガには少し懸念点があります。それは人物像が画一化しすぎてることです。主役級の人物はだいたいイメケンで優しい、それに対して悪役はわかりやすく悪そうな顔つき。どの時代でも似通っていて印象に残りません。もっと漫画家の考えをキャラクターやストーリーに盛り込んで欲しいなと思います。
身のまわりのコンテンツだけではちょっと難しいなと思ったら、とりあえずカードをいっぱいつくってみましょう。
4. おわりに
社会は「暗記」が大事ですが、ストーリーやつながりで楽しく覚えるために、今回はカードゲームという方法を用いてみました。
でも、もしかしたら他の科目でも有効かもと考え、4教科のカードゲームを実は研究中です。来年くらいにデザインして少量を製品化して発表みたいなとも思ってます。薄い期待で楽しみにしてください。
最後は国語です。国語はちょっと難しい。いまだ試行錯誤中ですが、二週間後くらいにはまとめて紹介したいと思います。
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