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アグレッシブ怠惰


頭が痛い。

慢性的な頭痛が続いていて、いよいよ嫌気が差してきた。そしてようやく迎えた金曜日の夜。週末があと一日遅かったら、もし明日も出社だったら、、、そう考えるとマラソン選手も脱帽のペース配分で、5日間できっちり体力を使い切った私に拍手喝采を捧げたい。

言うほど大したことはない。動けないほどの痛みではない。が、働いて飯が食える程度の頭痛であれ、嫌なものは嫌だ。経験してきた痛みの中で頭痛が一番苦手だ。

単純に痛みという苦痛を抱えるのもあるが、小学校の低学年の頃、午後になると毎日のようにひどい頭痛に襲われて苦悶の日々を送った苦い記憶が呼び起こされるのもある。

なにより、頭脳を駆使して生きる賢い人間だから中枢機能にエラーが生じるということが生理的に耐えられないんじゃないかしら。才ある頭脳を真っ先に守るべしという自己防衛本能か。

※エラー発生時に起こる事象としてこのような支離滅裂な言動の増加が挙げられる


月曜日は有給を取った。三連休である。

何をするかと言われると、特段何もしない。
最近は広島カープの鉄壁守備が光っているから弾丸でマツダスタジアムまで行って、秋山選手のユニフォームを身にまとって観戦しようかとも考えたけど、仕立て屋に出してた仕事着をいい加減取りに行かないといけなかったり、外れたワイシャツのボタンも縫わないといけなかったり、その他細々とした予定が入ってしまってやめた。

その代わりそれ以外の時間は徹底的に1人で好きに過ごそうと決めた。今日は1人で延々とギターを弾いている。まさにぼっち・ざ・ろっく。

人に会うのは好きだ。だけどそれにも許容量というものがある。

平日の大半の時間を外回り向けの愛想を顔面に貼り付けて過ごしているもんだから、休日まで気を張って人間と会うためのエネルギーが足りない。

いやその、なんていうか、会いたくないわけじゃないんだけど、会う相手を選ぶというか、もうこうなると何を言ったってどこかに対して角が立つから言わなきゃいいのではとも思うけど、時々無性に1人で籠もりたくなる時があるんです。

例えば誰かとすごく楽しみな予定を立てていて、その日が来るのが待ち遠しくて、けどいざ当日になったら家出るのが強烈にめんどくさくなるみたいな。

平日は「仕事疲れたなー、誰かとご飯でもいきたいなー」と思うけど、土日になった瞬間絶対に家から出たくないこのホーリーでセイクリッドな不可侵領域を邪魔されてたまるかという気分に陥るような。

おひとり様楽しすぎる問題が自分の中でなかなか深刻なのである。


飲み会が嫌いなのも、それに付随するからだと最近気づいた。

金曜日の夜に深酒をすると土曜の午前を丸々棒に振ることが多いからそうなると48時間しかない休日のうちの第1クォーターが何もしないまま吹き飛ぶことになる。酒が嫌いというか、酒を飲んだことによる代償があまりにもデカすぎるから飲みたくないんだ。

じゃあ1人でいる時間を最大限有意義に使えてるかと言われたら全くそんなことはない。ダラダラYouTube流しっぱなしにしてるし、無駄なことを考えて悶々としてるし、よっぽど寝てたほうがマシなことの方が多い。

ただ、二日酔いで寝る以外の選択を取れないのか、自由に使える時間がある中で意図して寝るという選択をしてるのかでは感覚的に大きな違いだ。

そうなると推奨すべきはやはり後者であり、願わくば今後もやむを得ず寝るというような消極的怠惰ではなく、自ら好んでぐうたらする積極的な怠惰を選択していきたい。

近々誕生日を迎えるにあたって、次なる年齢の抱負は今のところ

「徹底的に頑張らない」

にするつもりでいる。ゴーイングマイ怠惰ウェイ

イケイケベンチャー企業勤務の社会人右派みたいな人が聞いたら引っ叩かれそうな目標だけど、そのくらい緩くしといた方がかえって上手くいきそうな気がする。

そもそも自分が社会という枠組みに対してとりあえず噛み付きたいアナーキーなごろつきだ。

もし真正面から「お前もっと頑張れよ!!」と言ってくれる右派の方がいたのなら、ぜひ真剣に議論を交わしたい。自分を仮に説き伏せて脱:怠惰を実現させてくれた暁には、その時は休日を棒に振ることまでを覚悟して酒を奢って差し上げたいと思う。


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