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源×kermistokyo POP UP EVENT「炭焼きNOBUちゃん」 Report2022.02.22 @焼き鳥とワイン源
焼き鳥と自然派ワイン、そして発酵。気になる3つを掛け合わせることで、未知なる「ウマ い!」へとあなたをいざなう「焼き鳥とワイン 源 MOTO」。
新しいこと、楽しいことにどんどんアンテナを張りめぐらせ、軽やかに吸収したくて、店舗で はイベントを前のめりで開催!ここでは2022年2月22日に行われた源×kermistokyo POP UP EVENT 「炭焼きNOBUちゃん」のようすをお届けしよう
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今回はいつもにも増し増しで、スペシャルゲストが大渋滞!
まずは「ジョエル・ロブション」「メグロアンジュール」など国内外の有名店で修業、独立後 は実店舗を持たず(2022年春にオープン)、国内外のさまざまな場所でポップアップを仕掛 け、フーディーの間で「幻!」扱いされていた「kermistokyo(ケルミストーキョー)」のシェ フNOBUさん。
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本人はゆるりとしたムードながら、玄人受けするゴリゴリのセンスを感じる!一品ものの料理を担当する。
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焼き鳥も、これまたすごい。渋谷と代官山の間にお店を構え約9年、知る人ぞ知る、どころか 知る人は必ず興奮する!地鶏焼き鳥の超名店「とり茶太郎」のオーナー金子拓也さんが、この 日だけのスペシャル出張。焼き場に入っていただけることに(まぁありえないこと)。
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ちなみに「とり茶太郎」は2019年にリニューアル。さらに予約困難となり、ますますレアな存 在に。
そしてドリンクだって、キレキレのふたりが参戦。まずワインペアリングは、名実ともに日本 を代表するソムリエであり、モダンベトナムレストラン「Ăn Đi」オーナーの大越基裕さんによ るセレクト。
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本イベントでは、料理に合わせた4種のワインを用意してくれた。「間違いない」とはこのこ とだろう。
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さらにフレッシュな果物や野菜、ハーブにスパイス、お茶などを使った斬新かつ爽快なドリン クを提供してくれるのは、ミクソロジストの大場文武さん。
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大場さんは、バーテンダーとして数々の大会に出場するなど活躍したのち、表参道「櫻井焙茶 研究所」、外苑前「Florilege」を経て、独立。今、カクテルの新しい概念として注目を集める 「ミクソロジー」の伝え手=ミクソロジストとして活動。本イベントでは、斬新かつ複雑な味 わいを持つオリジナルのサワーや、ノンアルコールカクテルを作ってくれた。
そしてホストは「焼き鳥とワイン 源 MOTO」店長の千竈。
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今回は、これらのクセ者&ツワ者をバックサポートする役割として全体を仕切る。やや緊張の 面持ちだ。
いよいよ開始!
さて、席についたとたんからテンション上がるお品書き。串焼きと一品で世界観を楽しめる コース「おきまり」のスペシャルバージョン。期待せずにはいられない。
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客も徐々に集まってきた。中には「とり茶太郎」の常連さんもチラホラ。
いつもとは違うアウェイな焼き場、そしてオールスターゲームのような選抜スタッフととも に、どんなパフォーマンスを見せてくれるのか。彼らもこの日を楽しみにしていたようだ。
と、言っているうちに、始まりのゴングを告げる発酵惣菜が供される。
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右から、マンゴービネガーで漬け込んだ人参をのせた地鶏のパテに、酸とうまみが凝縮した発 酵白菜、どこか懐かしい味わいのする小鳩のペーストの3種盛り。これぞ発酵のうまみさん、 いらっしゃーい!と、思わず叫びたくなる。
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カウンターからラフに身を乗り出し、説明をするNOBUさん。この「近さ」がまさに醍醐味!
一方焼き場では、おいしい煙が絶賛立ち上り中。香ばしく焼きあがった皮目の色にうっとり。
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そして目の前に置かれたこちらが、ホロホロ鳥。
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さっきまで生きてたんじゃないか!というくらいの歯ごたえ。弾ける力に、深くやさしいたれ が絡み合う。
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そこにすかさず投入されたのが、大場さんのレモンサワー。くいっと持ち上がってくる酸味、 横に広がる苦味、じわりと落ち着いていくやさしい甘さ。レモンの全可能性が、縦横無尽にか けめぐる!
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間もなくやってきた砂肝とも相性ぴったり。コリコリとした食感と余韻があり、すっと抜け て、また噛み進めたくなるおいしさ。
さらに大好物串焼きがぞくぞくと!まずはレバー
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別格。レバーであってレバーであらず。上品な味わい。やさしさとまるみ。臭みはない。
そしてつくね。
専用のガラス容器から取り出せば、ふわっと漂う燻製香と、炭の風味。ふたつの香りが、みっ ちりとした肉質にまとわりつく。
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カウンターでは、盛り付けについて何やら相談するNOBUさんと金子さん。このまったく違う ふたりが並んで、話しているだけでニヤついてしまう。
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上に乗ってるあれは何かな?早くコイコイ!
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来た〜!
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上に乗ったものの正体は「浦里」。江戸時代に花魁が贔屓の客の朝ごはんとして、大根おろし と叩き梅干し、もみ海苔、おかかに醤油でちゃちゃっとつくったという一品。古典落語や浄瑠 璃にも登場する、伝統料理らしい。 NOBUさんのつくる料理は、どこか懐かしく馴染みのある味わいの中にふと、あれ?という新 しい要素が出てくる。食べ馴染みと驚きの両方がある。たとえるなら小さないたずらっ子が 「こんなの作った!」と自慢げに言い、食べたら「何これめっちゃうま!天才!」となるよう な味(わかりづらい)。
続いて手羽先のスパイス焼き。
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キリッとした味わいの手羽先は、レモンサワーと合わせると抜群の破壊力。グイッと飲み干し たので、次はガメイのワインに。
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そのチョイスは正解だった!と感動したのは、次に五島うどんを使ったしそジェノベーゼとの ペアリングが、この世のものとは思えぬほど美しかったから。
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梅とあおさの風味が混じる、さっぱりとして、ほっこりとした、牧歌的な味わい。酸味のある ガメイと合わせるために生まれたようだ。
さらに美しいのは、サーブをする大場さんの所作。
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バーテンダーとして、茶をもてなす人として、さまざまな現場で腕をならしただけあり、 ぎゅっと狭い店内を泳ぐように、抜かりのない動き。人が店の空気を変えるというのを改めて 感じる。
そしてイワナの炭焼き。ここで魚が出てくるのはいい。
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こんなに肉厚。弾力と塩気のバランスが最高かよおい。
ここでシメかと思いきや、最後に肉がどーん!
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九十九里の小鳩だという。歯切れがよく、サクサクとした軽快な歯ごたえ。ジビエの野性味が じわじわともたげてくる。
今度こそシメ。そぼろライスのエスカルゴバター。これはすごかった。めちゃくちゃおいし い。やっぱりどこか懐かしい、ほっとする味。そしてむわんと溶け、ほのかに香る新しいエス カルゴのイメージ。ノックアウト。
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次の客が待つ中で、バタバタといただいたデザートが、いちごのソースがかかったムース。
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なんじゃこりゃー!最後にこんなずるいダメ押しがあるなんて。酸味と甘みがとろり、はちき れんばかりになった胃の中に、心地よく滑り込んでいく。
こんなにも、泣けるほど満たされた食事がここ最近あっただろうか。いやない(反語)。フー ドやドリンク、サービス、何もかもがスペシャルだった。
「なんとなく外食をする」という機会がめっきり減り、「せっかく外で食べるならおいしいも のを」とメリハリがいい意味で効いてきた今。こんなイベント狙いというのもアリかもしれな い。
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