学ぶことの面白さ
高校数学を学びなおそうと思い、数Ⅰの参考書を買ってきました。最初の単元、因数分解や平方根の学び直し中です。
学生時代、「因数分解って何のためにやってるん?」「平方根の意味がわかんない…」としか思ってなかったことを大人になってやり直そうと思う日が来るなんて思ってもませんでしたが、やってみると面白いものですね。
数学の中にある論理性がつかめていなかったので面白さを感じることができなかったんですよね…。でも数学って本当によくできているなと始めたばかりの素人にも関わらず感じています。
数学を教えてくれることになった卒業生が時間を取ってくれたので、
X(X+1)(x+2)(x+3)-3の因数分解を教えてもらいました。
私は、Xと(X+3)、(X+1)と(X+2)の2つの組にわけて展開し、式を整理していけば道が見えるかなと思ったんですが、卒業生の意見は「いったん全部展開してみる」でした。
いったん全部展開すると、x⁴+6x³+11x²+6x-3になるんですが、この状態から因数分解していく筋道が私にはまったく見えなかったんです。
「これってできなくない?」と思ってたら、「こっから分解します。」と。
「えっ!?分解って何!?」状態の私に、「まず6x³を3x³と3x³に、11x²を9x²と3x²と-x²に、6xを9xと-3xに分解しましょう」との指示が。
そこまで言われても私はまだ方向性が見えていませんでした…。
言われた通りに進めていくものの思考の迷子状態になっておりました。
「そして項の並びを変えましょう」と新たな指示が。
共通項を作ろうとしているのはわかるので、共通項を作るにはどうすればよいかと考えましたが撃沈。教えてもらいました…。
「x⁴+3x³-x²+3x³+9x²-3x+3x²+9x-3で並び変えてみてください。」
「あとはx²や3xでくくってみてください。」というのでやってみると、ついに見えました、共通項。
「(x²+3x-1)が共通項よね?」と聞くと、「そうです。」との返答。
「おぉ~!!」
100%理解まではもう一度自分でやり直しが必要ですが、できると気持ちが良いものです。
私が何より感動したのが卒業生の発想の柔軟さです。数学が得意な方なら当たり前の解法なのかもしれませんが、係数を分ける方法は今までやったことも考えたこともない解法だったので新鮮でした。よくこんな発想が数分で思いつくなと感動しました。
「なんで係数をわけようと思いついたの?」と聞くと、「-3が入っていたのでこれを何とか使えないかと思って、3の倍数になるような分け方を考えました。」と。
私が邪魔だなとしか思っていなかった-3を使えるように考えたなんて私とは逆の発想に思考の面白さを感じました。
後で私の考えた2組に分けて展開する方法でも解いてみましたが、こちらの方がきれいに解けたように思います。ただ解法の発想の面白さは絶対卒業生のほうだなと思いました。
てんでバラバラに見えるものの集まりに対して少し手を加えてやることで共通する部分を発見できるなんて、なんてすごいんだろうと思います。
最終的に一つの答えに行き着くにしても、そこまでの道のりはいろいろありますね。これは実生活でもそうだなと思います。実生活でも紆余曲折を楽しめる柔軟さと余裕を持ちたいものです。