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迷わずに「デザイン料」を決める公式を作った【徹底解説】

「ロゴ、作って欲しいのだけど、いくらですか?」

フリーランスのデザイナー。
絶対に悩む「お金」の問題。

デザイン料、どうやって決めてる???

👉 相場っぽい価格
👉 クライアントに提示された額
👉 希望時給から計算

「何となく」決めちゃってない?

ちゃんと根拠を持って設定してる?
何でその値段なのか説明できる?
クライアントに値切られた場合、どこまで対応する?

今回は、そんな曖昧な「デザイン料」を5要素に分解し、適正価格を設定する方法を徹底的に解説する!

デザイナーはもちろんだけど、デザイナーに依頼したい発注側の方にも、ぜひ読んでいただけると嬉しい。

この記事を読めばできるようになること

迷わずにデザイン料を設定する
クライアントとの適切な価格交渉
✅ 認識のズレから生じるトラブルの回避
✅ 不利な契約によるストレスの回避

無料パートで読めるから、ぜひ読んでね。

ちなみに私は、フリーランスのデザイナーです。
・海外のデザイン事務所
・東京の某著名デザイナーの事務所
の経験を経て、現在フリーランス6年目(在宅&子育て中)。
「デザインで海外進出」に興味がある人、フォローして記事を待ってくれると嬉しい!

フリーランスになった時、「お金の問題」に直面せざるを得なかった!

事務所ではお給料をいただくけど、フリーランスは全部が自己責任。
自分で自分の単価を決める「ワクワクと不安」。
最初は、提示した額が安いのか高いのかがわからなかった。
「事務所ではこんな感じで請求してたから、このくらいかな〜」と、半分適当に!決めていた・・・。
やがて不安の方が大きくなった。

❓ 何を根拠に単価を上げていくんだ?
❓ どうやってクライアントに交渉するんだ?
❓ 他のデザイナーはどれくらい稼いでいるの?
❓ いくら?と聞かれるストレス

何か。ムダなんだよね!この悩んでる時間。仕事に集中したいよ・・・と思ってい
た。
そんな実体験から、もう迷わないための方法を考えた!
今日はそれを無料で公開してしまう!

☑️ はじめに

デザイン料に「相場」はあるけど、「絶対」はない。

ロゴデザイン1つ、100円でもいいし100万円でもいい。
でも、100円で仕事をしたいデザイナーはいないし、むしろ、安売りはするなと強く言いたい。

安売りしてはいけない理由

❌ デザイン業は薄利多売に向かない(それはAIができる)
❌ 「安くて、いいデザイン」を目指す意味がない
❌ 安さにたかるクライアントはロクでもない
❌ デザイン業界全体の価値を落とす

「安く」引き受けて良いのは、初心者中の初心者だけだよ。
プロのデザイナーは、クライアントの圧に屈したり、自信のなさから自分を安売りするのはやめよう。

🎨 デザイナーAさん:10万円でロゴデザイン
🎨 デザイナーBさん:5万円でロゴデザイン

クライアントはどう思う?

同じレベルなら5万円の方がいいよね。クライアントは「ロゴデザイン=5万円、10万円は高い」と思い込んでしまう。安く売るデザイナーがいることで、業界全体がどんどん安くなってしまう。

Aさんは「高すぎ」レッテルを貼られるし、Bさんは稼げたかもしれない5万円をのがしている。

やめよう。

自分たちで自分たちの首をしめるのはやめよう。安さで勝とうとするな。質で選んでもらうデザイナーを目指そう。

🙇‍♀️「10万円で」なんて言ったら、仕事がきません!
🙇‍♂️自信がありません!

という気持ちは、わかる。
安売りはやめよう。でも、高くふっかけろという意味じゃないよ。
ちゃんと適正価格を導き出そうってこと。

☑️ あなたの時間は、あなたの命

あなたの命は、とっても大事。

念押しになってしまうけども、言わせて。
あなたの時間はとっても貴重。無駄な1秒なんてないんだよ。それを安く買い叩こうとするクライアントとは、お仕事をしない方が良い。

それでも「その1万円の仕事、私が我慢すればいいだけ。そのお金で買えるものがある・・・」

って思ってしまうよね。うん、わかる。

でもそれは不幸のはじまり。

悪質なクライアントと関わらないためにも、自分の価格設定をきちんと持とう。あなたが安い仕事を引き受けることで、悪質なクライアントが生まれる原因にもなってしまう。

そんな負のループを断ち切ろう。

⭐️⭐️⭐️


ではここから具体的なデザイン料金を算出する方法を説明していくよ。

公式を作った。それがこちら。

☑️ デザイン料金を計算する公式

デザイン料金=(最低時給×時間)× クオリティ × 規模 × 影響度 × スケジュール

これはかなり的確に割り出せるから、ぜひこれに当てはめてみて!

「予算が決まっている場合どうするか」は有料部分で説明しているよ!デザイン料の決め方についてのパートは無料で読めるから、ぜひ無料部分だけでも読んでね!

これはデザイナーの共通認識にしたいから、無料にしたよ🐣


☑️ 考慮するべき5つの要素

考慮するべき要素は5つあるよ。

1️⃣ 基本単価
2️⃣ クオリティレベル
3️⃣ クライアント企業の規模
4️⃣ プロジェクトの影響度
5️⃣ スケジュール

デザイン料金を設定する公式は、この5要素を全部掛け算するというもの!

それぞれの要素を説明するよ。

1️⃣ 基本単価

「あなたの時給はいくら?」

これって正直、設定するの微妙じゃない?

フリーランスだから自分の希望時給を自分で決めていい。素晴らしい!
でも、だからと言って。アルバイトより高めにしたい、2500円?いや、私は時給1万円?

もう自由。それは自由。だけど、根拠はある?
それに見合うパフォーマンスができていなければ、ただの希望で終わってしまうよ。

それでも自分は時給5000円でいくぞ!

など自分で時給をガッチリ決めたいという人は、その方法を有料パートで紹介しているよ。それに見合ったパフォーマンスとは何かも具体的に解説したからね。興味があったらぜひ読んでね。

話を戻して「基本単価」を出していくよ。

👩‍💻 ❶ 基準を設定

まずは、一旦フラットに考えよう。東京都の最低時給を基準にしよう。

2025年2月時点では、1,163円だよ。

なぜ東京都の基準かと言うと、デザインの仕事に地域性は関係ないから。地方だからって下げる必要はないよ。

依頼される仕事は地域性が関係するかもしれないけど、提供する技術は地域によって変わるものではない。それに、今はオンラインで受注から納品までできてしまうんだからね。

でも、居心地が悪いと感じるのであれば、自分の地域の最低賃金に合わせてね。厚生労働省のページに載ってるよ→地域別最低賃金の全国一覧

👩‍💻 ❷ 案件にかかる時間数を予測する

ここは、慎重に割り出す必要があるパートだよ!ここを見誤ると、自分の時給が大幅にダウンしかねない。

経験を積めば、大体これくらいで終わるかなーと感覚的にわかるものだけどね。感覚がつかめるまでは、それぞれの工程に予測時間を割り当てるのがおすすめ。

基本的には以下の工程。

依頼

1. ヒアリング・打ち合わせ
2. リサーチ
3. コンセプト設計
4. デザイン制作
5. 修正・調整
6. 納品準備

納品

と言っても。案件の規模・複雑さ・クライアントの要求 によって大きく変わる。時間の見積もりって難しいよね。

ということで、ChatGPTに聞いてみたらこんな回答だった。

ChatGPTが出した作業時間の目安

どう?みんなは作業にどれくらい時間をかけている?

ついでに、予想外に追加時間がかかってしまう主な要因はこちらだよ。
😬 修正がかさむ
😬 リサーチに時間がかかる
😬 アイディアがまとまらずダラダラ過ごす
😬 完璧を求め細かい修正を繰り返す

など。あるあるだよね。

デザインは永遠にできてしまうし、終わりがないんだよね。でもそれでは時間がいくらあっても足りない。「時間内に終わったものが自分の実力なんだ」と思うようにするといいよ!

唯一、自分のコントロール外の「修正要求」だけど。これも余裕を持って時間を割いておいた方がいい。クライアントとの認識ズレを防ぐため、作業時間の目安を事前にシェアしておくのがいいよ。追加料金を請求するラインを前もって引いておくことは大事。

それと。
何もしていないようで、考えてる時間ってあるよね。
むしろそっちの時間の方が多いんじゃないかと思うよね。それを請求する時間に組み込むか?という問題は難しい。

だけど、基本的には入れないよ!

「実際に机に向かって手を動かしている時間」のみを計算しよう。そうすれば何かしらアウトプットの形跡が残るわけで、クライアントに突っ込まれても証拠を出せるからね。

頭の中の出来事=0円と覚えておいてね。


2️⃣ クオリティレベル

上の図から、自分の経験年数を選んで、1.0、1.5、2.0のどれにあたるか探してね。

とは言え!
ここではわかりやすく、ざっくり経験年数で数値を分けたけど。

経験年数を重ねたからと言って、クオリティが高いとは限らないのが現実だよね・・・。

自分のクオリティレベルをもっと詳しく知りたい人へ、「クオリティ評価表」を作ったよ。チェックリストを有料パートに添付したからね。
そちらでは、より詳しく自分のレベルを可視化することができるよ。

あなたが初心者なら、これから取り組むべき項目リストとしても使える!

自分がどの位置にいて、あと何をどれくらい頑張ったら上級と言えるのか。全体像を確認することができるよ!


3️⃣ クライアント企業の規模

図のとおりだけど、例えば:

  • 地元の個人経営カフェのロゴデザイン → ×1.0(基準価格)

  • 国内で流通する食品メーカーのパッケージデザイン → ×1.5倍

  • AppleやNikeの広告デザイン → 3倍以上

みたいなイメージだよ!

クライアントの企業規模(売上・従業員数・ブランド力)によって料金を調整するのは大事だよ。

「大企業ほど予算があるから価格を上げられる」という単純なものではないよ。大きな案件ほどクオリティ保証の責任が重くなるから、自分がチャレンジできる仕事なのか、見極めてね。

❌ 途中で投げ出す
❌ クライアントの求めるクオリティを出せない

これは信頼が失墜するから注意!


4️⃣ プロジェクトの影響度

プロジェクトがどれだけの人・市場に影響を与えるかによって料金を調整することも大事だよ。

「大企業の依頼=全国規模の影響度」ってわけでもないからね。社内でしか配布しない社内報のデザインなんかがそれにあたるよ。

逆に、個人からの依頼といっても「SNSでバズる影響力のあるインフルエンサーの個人ブランドロゴ」なんかは全国的にブランドが見られる可能性あって、影響度を考慮する必要があるよ。

5️⃣ 納期の緊急度

これは案件の内容にもよるけど、「絶対ムリだろ!」と思うような要求をしてくるクライアントも中にはいるよね・・・。

そんな時は特急料金を上乗せしよう。


☑️ まとめ

デザイン料金=(最低時給×時間)× クオリティ × 規模 × 影響度 × スケジュール

💁 例1

経験5年のデザイナーが、中小企業のロゴデザイン(ブランディング案件)を通常納期で請け負う場合。

  • 最低時給:¥1,163

  • 工数:15時間(リサーチ・提案・修正含む)

  • クオリティレベル:1.5(中級者)

  • クライアント規模:1.5(中小企業)

  • 影響度:2.0(ブランディング案件)

  • スケジュール:1.0(通常納期)

料金=(1,163 × 15) × 1.5 × 1.5 × 2.0 × 1.0
=¥78,502

💰 7.5〜8万円を請求

💁‍♀️ 例2

初心者デザイナー(経験1年未満)が、個人事業主のSNS用バナーを作る(通常納期)場合。

料金=(1,163 × 3) × 1.0 × 1.0 × 1.0 × 1.0
=¥3489

💰 3,300〜3,500円を請求


端数を繰り上げたり下げたり、誤差を調整した金額で見積もるよ!


実はね、デザイン料金の算出方法については、日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)が公表している「制作料金算定基準」というものもあるんだよね。→JAGDAのページを見てみる

☑️ JAGDAの公式

X = aY + b + aYZ + C

X = 制作料金
Y = 質的指数
Z = 量的指数
a = a作業料
b = b作業料
C = 支出経費

  • 1994年に改訂されたもの(ちょっと古くない?)

  • 質的指数や量的指数をどうやって決めるの?という問題

  • 難しい🥹

という理由で、フリーランスデザイナーが個人で使うのは、今回提案した公式の方がわかりやすいよ!JAGDAの表は参考に見比べてみるという使い方を推奨。


☑️ 無料パートの最後に

クライアント企業の規模と、プロジェクトの影響度を考慮する必要について

ローカルな個人経営のカフェのロゴ作りも、Nikeの広告デザインも、デザインに上とか下とかない!レベル分けすることに違和感や憤りを持つ人へ。

デザインの価値は上下ではなく、影響の範囲で変わることがあるよ。デザインが影響を及ぼす人数や経済効果を考慮するのは、デザイナーに必要な視点。

当然、求められる戦略的思考や責任、難易度も変わるし、タスクも増える。デザイナーに必要な「ビジネスの視点」についても今後記事にまとめたいと思っているよ!興味ある?


⭐️⭐️⭐️

ここまで読んでくれてありがとう!!!!!
既に5000文字を超えた。読んでくれた方、長々とお付き合い、本当にありがとう。徹底解説ができたと思う!私がnoteを始めた理由「デザイナーのためになる記事を書く」ができたかなって思う。もう迷わずに適正なデザイン料を設定して、自信を持ってクライアントへ提示できるようになると嬉しい。そして「これは安すぎるかも」っていう案件をちゃんと嗅ぎ分けて回避したり、交渉できるようになってね!

そしてここからは有料パートです。
無料で公開した「公式」は、かなり的確な料金を割り出せる自信がある!
だけど、一つだけ曖昧な要素があって、それは「クオリティをどう判断するか」なんだよね。

⚠️「経験年数=クオリティの高さ」ではない。残念ながら。

そこで、残酷なようだけど、100点満点であなたの現在レベルを出せる仕組みを作った。

自分のクオリティレベルをちゃんと知ろう。根拠があると、クライアントへの価格交渉でももっと自信を持てるようになる。それに、足りていない部分は、これからの伸びしろ!

ということで、有料パートでは以下を解説していく。

自分のクオリティレベルを把握する方法
✅ 予算が決まっている時の作業時間を割り出す方法(おまけ)
✅ 予算も時給も固定の場合(おまけのおまけ)

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