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Xデザイン学校 授業リフレクション|#05 調査データの分析と価値分析

Xデザイン学校で習っていることについてのリフレクション。今回は「調査データの分析と価値分析」についてです。


UXデザインリサーチにおける多様な調査手法の重要性

UXデザインでのリサーチというと、とかくインタビューしてジャーニーマップをつくって、というテンプレートのような話がでがちですが、必要な調査はかならずしもインタビューだけとは限りません。統計的なデータも必要ですし、定性的な調査でも、行動観察など、複数の手法があり、その中から必要な方法を、できれば複数選んで試してみることが重要です。

探索的リサーチにおける手法選択の試行錯誤

探索的なリサーチの場合、どんな答えが出てくるか予測できません。そのため、調査手法もどんなものが適しているか、明確には予見できず、試しながらプロジェクトを進めていくことになります。
リサーチの手順は3段階あります。

まずリサーチの設計を行い、他の誰でもリサーチができるように細かく行うことを定義していきます。次に実施・整理を行います。これは同日に一気に行った方がいいのですが、インタビューであれば文字起こしをした後、構造分析手法に基づいて書き出しを行っていきます。このタイミングで特にやりがちなのが、インタビュー結果を丸めて綺麗にしてしまったり、解釈を入れ込んでしまったりすること。これをやってしまうと後から振り返ったときに思考をトレースできないので、軌道修正が難しくなってしまいます。デザイン的手法では、なんども行ったり来たりして思考を深めて精度を上げていくため、こういった予断を交えた書き出しは避けなくてはいけません。

書き出しが終わったらその段階で初めて分析を行います。分析にも3種類あり、価値・意味・理解の把握、行為・文脈・流れの把握、属性・目標の把握をそれぞれ目指して分析を行います。

価値・意味・理解の把握

価値・意味・理解の把握では、KJ法やKA法、上位下位関係分析などを通して、表出していないものも含めて価値観を抽出していき、価値マップなどにまとめます。

行為・文脈・流れの把握

行為・文脈・流れの把握では、ジャーニーマップやワークモデル分析、シナリオ分析などを行い、ユーザーの業務や、時系列に起きる課題の把握を行います。

属性・目標の把握

属性・目標の把握では、ペルソナ法を利用し、ユーザーの性格や思考パターン、求めるものをまとめていきます。

暗黙知の重要性と知見の深掘り

それぞれ眼に見える物や体験、行為を把握するだけでなく、価値観や背景に潜む暗黙知などからも知見を得ることが重要です。

学びと気づき

いままで個人でやってきた仕事では、ここまで網羅的に情報を把握できていなかった、という反省があります。最近はそれぞれの分析手法の意味も理解でき、目的意識を持って活用ができるようにはなってきていましたが、まだまだ抜け漏れが多く、調査で拾えていたかもしれない事柄、分析で検討できた項目がたくさんあります。ワークモデル分析についても、もう少し深く理解し、活用できるようにしておく必要がありそうです。


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