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ネオン街・東京⇄地方都市・高知の狭間で...『真新しさだけが土地の魅力ではない。』

こんにちは、あるいはこんばんは。デザイナーの露木です。

今回は私の住んでいる場所について…
生まれ育った東京や移住先の高知のことをお話ししたいと思います。


はじめに

私は東京は生まれ育ちました。
生まれてから27年間の間、一度も東京から出ず、別の地域に足を踏み入れるのは旅行のときだけ。
穏やかな時間が流れ、人との距離が近くに感じる地方には、東京にはない魅力をずっと感じていました。

今回はそんな私が生まれ育った東京から初めて飛び出して、高知に移り住んだお話しです。
2024年12月現在、高知に移住して2年とちょっとが経ちました。

いつも散歩のときに見ている景色

なぜ高知か?

地方移住を夢見て

なぜ私が高知に住むことになったのか、その経緯をお話ししたいと思います。
そもそも私は新卒のときから東京ではないところで暮らしてみたいという思いがありました。
それは東京で生まれてずっとそこで生涯を暮らすのはなんだか味気ないような、もっと他を知ってみたいという感覚があったからです。

行動を起こそうとしたきっかけ

その中で、地方移住を強く志すようになったのは、今の旦那さんとの出会いが大きかったかもしれません。
出会って、話していくうちに、地方移住や2拠点生活などの同じ目標があることを知り、結婚を目前に強く移住を意識するようになりました。

そして、高知との出会いは旦那さんのご両親への婚前挨拶。
ご両親の生まれが高知県で、お二人が高知に住んでいたので、それをきっかけに初めて高知を訪れました。

明るく魅力的な高知

初めて高知を訪れたときに思ったことは
『人が気さくで温かい、気候も暖かく、食べ物が美味しく、景色が良い』ということでした。

高知名物カツオのたたき

高知へ来てすぐに高知のことが大好きになり、お義母さんやお義父さんが住んでいる安心感から、『初めて移住するならここがいい!』と思ったのです。

高知滞在の最終日、旦那さんにこの思いを打ち明けようと話しを持ちかけようと思っていました。
すると、驚くことに旦那さんも同じことを思っていて、なんの迷いもなく高知移住が決まりました。

高知の魅力の1つ、よさこい祭り

高知生活2年を経て、感じること

当初と変わらない魅力

高知はやはり魅力的です。
土地も広く、自然が豊かで、ご飯も美味しい。

眠っている観光資源もたくさんありますし、山を越えないといけないので本州にお住まいの皆さんが思っているほど楽ではないですが、四国の他県にも足を伸ばしやすく、ドライブするだけで簡単に旅行気分を味わえることができます。

まだまだ行きたくてもいけていないところがたくさん…!

高知県 梼原町 隈研吾ミュージアム
香川県 琴平町 金刀比羅宮

交通は不便

交通は思った以上に不便です。
やはり海を越え、山を越え、と地理的な障壁が多いので、貿易の弱さは高知の難点。

そんな理由もあってみんな大好き「ドン・キホーテ」が全国で唯一無いのが高知県です…笑
※2025年に新設予定

当たり前のように車社会な高知県

東京に行くのは直行便が出ているのでそんなに気にならないですが、
その他の地域へ足を伸ばすには大阪か東京など、主要都市にを経由してから乗り継ぐか、はるばるドライブするか…

特に私はデザイナーなので、見たい展示に気軽にいけなかったり、
旅行が趣味なので、近隣の県以外へ足を伸ばしずらかったりするのは、
少しストレスを感じることもありました。

どこにいても人との繋がりが大切

高知へ来て、強く思うのは本当に『繋がり大事やぞ!』ということです。

一人で過ごすのが得意な方は別なのかもしれないですが、フリーランスで在宅勤務な私は、油断すると家で1人になることが多い。
孤独です。笑

移住当初は、「よーし!友達を作るぞ…!」と意気込んでウキウキしていましたが、そんな簡単に気を許せる友達ってできません!笑

当たり前ですが、学生時代の友達は、利害関係などなく自分を自分のまま受け入れてくれる貴重な存在。
大人になるとなかなか、あんなにありのままをさらけ出せるような友人がポンとできるわけがありません笑

ただ、友達でなくてもいいんです!
自分の心の拠り所があれば、その存在は自分を豊かにしてくれ、心を満たして癒してくれます。

私は高知へ来て、演劇と出会い、特に所属している劇団の方々にはたくさん救いやエネルギーをもらっています。

高松城跡地で行われた演劇イベント「カブフェス」

そして、ありがたいことに自分の武器であるデザインと、趣味である演劇が重なり合う機会をいただけています。

この公演チラシは座長より依頼いただいて、私が作成しました。

自分のやりたいこととできれることが重なり合う瞬間の高揚感はとんでもありません…!

今までで制作したものの中で一番うれしい作品だったかもしれない。
こういう機会をこれからもっと増やしていきたいと思っています。

これからの私を考える

東京も嫌いじゃなかった

正直、移住する前は、ずっと住んできた街・東京の喧騒や人々の過ごすスピードが嫌になってしまっていた面が多くありました。

クリエイター職ってハードだし、タフじゃ無いとやっていられなくて、毎日終電で帰宅する日々に嫌気がさして、"東京を丸ごと嫌いになってしまった"みたいなところが、あったんです。

でもやっぱり27年間生まれて住んだ場所。たまにあの喧騒が恋しくなる時がある。
人工物を見てると癒される自分もいるんです。

city popはcityで聴いた方がアガる↑

あとはなんと言っても大好きな友達がそこにいること。
これは本当にかけがえのないことなんだと思いましたね。

学生の時からの気の許せる友達とのワンシーン(手を開いているのが私です笑)

2拠点生活を目指す

次の目標は高知生活と東京生活の2輪を実現すること。

これを実現したいのにはいろんな理由があるので、また片鱗が見え始めたら詳しく話したいのですが、今は、そんなことを考えているということだけお伝えしたいと思っています。

地域デザイン文脈の実現

これは長い時間をかけて、実現していきたいことです。
地方の最大の課題、人口減少・高齢化。

主要都市に住む若い方たちへ高知の魅力を知ってもらいたい。
そして足を運んでもらいたいし、できれば住んでもらいたい。
土地の魅力を、なんと言っても自分の武器である"デザイン"を使って発信していきたい。

何かブランドでもいい、何かイベントでもなんでもいいです。
地元の職人さんと繋がって、新しいアプローチでプロダクトを作ってみるとか、地元企業さんのブランドを都会の人が見ても「可愛い!」と思ってもらえるようにリデザインするとか。

とにかく人の心を動かしたい。
"高知イケてるね!"って思ってもらえるような何かを作りたいです。

まだできていることは少ないけど、地方演劇と関わりを持って、デザイナーとして関われていることは自分にとって、ものすごく大きな一歩だな〜と思っています。

カルチャー文脈を増やす

私にとって演劇との交わりは大きいものでした。

もともと表現することが好きだった私は、デザイナーという職業も気に入っていますが、やはり仕事なので、ときに気分転換が必要です。

そんな中、他の表現活動の場を持てたことが自分にとっては大きく、これは東京にずっと居たらできなかった経験なのではないかと思います。

学生時代はダンスをやっていましたし、幼少期ピアノを習っていたり、最近では一時期ボイトレに通っていたりと、ストリートカルチャーや音楽にも興味があります。

そういった自分の興味とデザインが重なる瞬間をもっと増やしていきたいと思っています。

最後に

まだまだ伝えたいことはたくさんありますが、
とにかくこの2年間で東京に留まっていては感じられないことがいっぱいありました。それは良いことも悪いこともです。

引っ越した当初は土地勘もなく、免許もなく、知り合いという知り合いもいなく、孤独に苦しんだこともありました。
今でもたまに不安になることもあります。たまにじゃないかもしれません。

でも、視野を広く、自分の心に耳を傾け続けることで、やりたいことや意外とやってこれたことが見えるようになったりします。

大切なものは長く磨きたいし、できていないことは引き寄せたい。
引き寄せるための正しい努力をしていきたいと思っています。

さてさて、長くなりましたが、今回はこの辺で。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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