「白鳥のバレリーナ」:ゾーイ・ジェームズ・ウィリアムズ
ダーウェントのコレクションから、ナチュラルとモノクロの固形水彩と鉛筆をミックスした新しいダーウェント シェード & トーン ミックスメディアを受け取り、とても興奮しました。特に、暖色系の色を引き立てるグレーや黒の色調に惹かれ、すぐに劇場の翼の影に引き戻され、『瀕死の白鳥』のこのシーンを描くインスピレーションを得ました。これは、プリマ・バレリーナがソロを踊っているところを翼の上から見たものです。夜空に映える彼女の白い羽のついた衣装は、このパレットにぴったりだと思いました。
素材
シェード&トーンセットから
シェード&トーン 固形水彩
グラフィックBペンシル
オニキスダークペンシル
ドローイング テラコッタペンシル
ミニウォーターブラシ
セットのおまけ
ダーウェント・インクテンス・ペーパー(300sgmコールドプレス水彩画用紙)
ダーウェント・イレイサー
ダーウェントメタルシャープナー
サイズ18の丸型水彩ブラシ
ステージ1:アンダードローイング
材料:グラフィックBペンシル
オデットをインクテンス水彩画用紙に、このセットに付属しているB鉛筆で描き、彼女の腕が作る負の空間と体の広がりに焦点を当てました。
チュチュはかなり緩めに描きました。
第2段階:背景の1層目
材料 マーズオレンジ、サングイン、ベネチアンレッド、セピア絵の具
背景は2段階に分けて描いています。
第1段階では暖色系のレイヤーを使い、その上に寒色系と暖色系のレイヤーを混ぜて、影のある背景に深みを出し、舞台照明の雰囲気を出しています。
注:腕の保護にマスキング液を使用しませんでした。
これは、暖かいトーンが肌に染み込むことで、エッジの一部がソフトな感触となり、動きを加えることができたからです。
そのためのテクニックは、まず背景を水で濡らすことであります。
次に、サングインとマーズオレンジの暖かいトーンを背景全体に落とし、ベネチアンレッドとオータムブラウンの強いトーンを上部の数カ所に落としまし、完全に乾くまで放置しました。
ステージ3:背景の強い2層目
材料 サンギン、ベネチアンレッド、セピア、セピアインク、バーントエンバー、黒絵の具
これが乾いたら、背景をもう一度濡らして、セピアインクとバーントエンバーの暗い色と冷たい色をところどころに落としていきます。
チュチュの上や腕のあたりは、黒をのせてメリハリをつけました。
そしてベネチアンレッドとサングインを強めに混ぜて、バリエーションを増やしました。
黒一色の背景でバレリーナが切り絵のように見えないように、暖かい色調の部分を透過させて奥行きと動きを出しています。
背景やエッジに変化をつけることで、柔らかさと硬さを出し、動きを出すことが重要です。
濡れた色を自分で重ねると濁ってしまうので、濡れた表面で美しい色調が自然に混ざり合うように気をつけました。
濡れたままだと、見苦しい跡がついてしまうので、各レイヤーを素早く作業することが非常に重要です。
幸いなことに、インクテンス水彩画用紙は絵具の濡れた状態をしばらく保つので、作業はしやすいのですが、もしペーパーに光沢がなくなってきたら、作業を中止してください。
乾燥しすぎて縞模様になってしまいます。
ステージ4:肌と髪
材料:マーズオレンジ、グラファイトグレー、バーントエンバー、バーントアースペイント
バレリーナの肌は、マーズオレンジでソフトなミディアムトーンにし、右側の影の部分には、まだ湿っているうちにグラファイトグレーを落としておきました。
髪の毛は「バーントエンバー」と「バーントアース」を使って、ウェット・イン・ウェットの技法で、分け目と頭頂部のハイライトを省いて描きました。
まつ毛もバーントアースを少量使って入れてあります。
紙の白もハイライトに使っています。
ステージ5:チュチュ
材料:グラファイトグレーと白の絵の具、オニキスダークペンシルとドローイング テラコッタペンシル
ドローイング テラコッタペンシルとオニキスダークペンシルを使って、バレリーナのネックライン、羽、テクスチャ、髪、衣装の端にエッジを追加していきました。
次にチュチュにホワイトのペイントを使い、特にエッジをオーバーラップさせて透け感を出し、さらにヘッドドレスの羽とネックラインのエッジにメリハリを付けました。
最後に、水で薄めたストームグレーと、中間色のグラファイトグレーで、チュチュとヘッドドレスに緩やかな羽のような効果を加えました。
完成です!
このブログを提供してくださったゾーイ・ジェイムズ・ウィリアムズさんに感謝します。彼女の作品は、ウェブサイトとInstagramでご覧いただけます。