どん底にいたときの自分に、声をかけてみる。

Evernoteを漁っていたら、2019年の8月、ちょうど大学院の修士設計がうまく行かず、就職先のインターンで未経験のエンジニアをやりはじめ、何も分からない中、当時付き合っていた人にも辛く当たってしまい別れ、色々な人から離れて一人で闘っていた(と思っていた)ときの文章がでてきた。
最近、ようやく自分で自分を赦してあげる、自分を愛する、の意味が少しだけ分かるようになってきた。
その状態で、当時の自分にどんな言葉がかけられるか、考えたくなった。

弱い自分、できない自分がどうしても認められなくなる時期がある。
身体が疲れてくると、以下の思考に陥るようなので、メモして後で健康な時に読み返す。

辛い、と弱音を吐くことにより、周りの人間に、コイツはこの程度のことで弱音を吐く人間か、と思われたくないと思っている。
周りの人間も同じように苦労しているのだよ、という言葉が辛い。
疲れが溜まると、人が自分のことをなんの気にもかけていない、という封じ込めていた世界観が出てくる。
故に、相談できる人はほとんどいない。

そうだよなー。今お前一人だもんな。でもまあ、少なくともわいはおるので、何でも言ってくれや。お前はめちゃストイックな人間で、あえてその道を辛くても選んで進んでるのは知ってるので。俺はそれをカッコいいと思うよ。

後天的に、普通の社交的な人間のふるまいをエミュレートすることができるようにはなったが、そういう振る舞いをすると圧倒的に疲れる。

どれだけ他者から優秀だと認められたり、好きだと愛されたとしても、根本的な自己存在への否定が消えない。

故に、自分が存在していいのは何か存在意義や価値を他者に提供できる時だけだ、という考え方に陥りやすい。

客観的に見ると、自分は両親に大事に育てられ、友人も多く、見た目も悪くないので恋愛にも苦労しないのにも関わらず、だ。

そうだよな。お前もバカじゃないし、頭では全然否定することない、って分かってても否定してしまうんよな。

そして、その自己否定の原因を、幼少期に親から自分の至らない点に注意を受け続けたことや、中高で軽いイジメにあったこと、あるかかわらかない発達障害に責任転嫁している自分に気づき、余計に自分が嫌いになる。

まあでも、環境の原因ってのもあるよ。全部が全部お前のせいであることはあり得ない。だし、その原因が見えているなら、あとはもうそいつらを手放す練習をするだけだから、今は想像できないかもしれんが、出口は意外と近いよ。今その気持ちを持っている事自体は、間違っていない。

頭がいい、と褒められても、中高の数学のテストで0点を取った時の思い出、湧き出るアイデアをキレイにまとめられず結局何が何だか分からないモノをデザインしてしまった思い出がすぐ出てきて、それを心の中で反例として提示する。

優秀だ、と褒められても、自分の不注意が重なってレジ仕事でおつりを2回渡し忘れ、クビになったバイトの思い出、荷揚げのバイトの開始10分で住宅の窓枠を踏んで曲げたこと、やりさえすれば簡単な課題やテストの存在を忘れたり、モチベーションが上がらずに大学では底辺の成績だったこと、継続的な努力と前持った準備さえすれば合格したであろう海外大学院に不合格だったこと、が反例として出てくる。

いやーあんとき辛かったよね。だし、周りからしたらうまく行ってる、って言われるから、その話ししても「でもお前これができるじゃん！」ってなるんだよな〜。
失敗するとき、普通にお前が好きじゃないことやってるときなんだよな、大体。自分に正直なだけだから。別に何かが欠落してるわけではないで。

優しいね、と褒められても、自分の優しさという、主張を押し込める動作により損をした思い出が吹き出してくる。その優しさは、ただの周囲への無関心であるときもある。

そんなに思い詰めるなよ、と言われても、どうやってあなたはそんなに自分を好きでいられるのですか、と聞きたくなる時がある。

考えすぎだよ、と言われても、考えることは自分にとって呼吸のようなものなので、呼吸をするなよ、と言われているのに近く、難しい。

真面目すぎるんだよ、と言われても、自分は自分のことを真面目だと思っていないので、垂直に立つのをやめろ、と言われている気分になる。

自分を無理に好きにならんでいいと思うんよ。
ただ、そういう、優しすぎる面、思い詰める面、真面目すぎる面も含めて自分で、それを乗りこなしていけばいいだけと、今の俺は思うよ。
周りはあれこれ言ってくるけど、お前が今は嫌いなその面のおかげで、救われてる人って意外といるんだよね、実は。

ネガティブを笑い飛ばすのでもなく、無理にポジティブに向けさせるのでもない、ただ受け止める。そういう向き合い方が自分はして欲しいのだな、と思った。

こういう状態の人に出会ったら、自分もそう接していきたい。