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雑記1238「外見に表れないタイプの侍」
森永卓郎氏が逝った。
もう数十年も前だったか、『朝まで生テレビ』の論客として出演していた彼を見てから、ちょっと好きだった。
内容はまったく忘れたけど、他の論客と言い合いになってて、あれよあれよという間に森永氏が劣勢になっていく(超うろ覚え)。
オレには両者の意見のどっちが正しそうなのかはまったくわからんかったが、最後は言いくるめられて(オレにはそう映ったという話。なにしろ内容もまったく覚えてない)、彼が「ふ~ん」と言った感じの表情で(ショボンまでいかない感じだったか)、それ以上何も言わなかったのが印象に残った。
20代ぐらいの時にあの番組を継続的に観てて、他に何も覚えてないんだけど、その時の彼だけはいまだにこうやって覚えている。
「こんな人がいるのか」と思ったのだ。
あの頃はオレも色々知識を入れたくて、番組を観るんだけど、出演者たちの対話レベルの低さに辟易して途中でチャンネルを変える…なんてことを毎回やってたように思う。
誰も最後まで相手の話を聞くことができないのはもちろん、どの言い合いも、どちらかが「そうか、それなら話もわかる」なんてふうに終わったのを見たことがない。つまり、持論が合ってようがそうでなかろうが、絶対に退かないということだけは決めていて(それ以上に自分が正しいと本気で思い込んでるんだろうが)まさに話にならない、悲しいほど知性を感じない数々のやりとりの中で、スッと退いた森永氏が聡明に見えた瞬間だった。
亡くなる前日にも気力だけでラジオ出演していたようだ。
それ以前に石破総理が演説で「楽しい日本を目指す」と述べたことに触れて、「ここにきて改めて思うようになったのは、案外それが正しいんじゃないかっていうことなんですね」と語った。
以前の自分は世間の多くの反応と同じく、「何を言ってるんだ?」と思っていたとも言っていた。
そして、一部の人たちをボッコボコにすることで憂さ晴らしするような社会っていうのが果たして良いことなのか。もう一度、どうやったらみんなが「楽しい社会」を追求できるのか、議論し直すべき。本当に、我々はなんのためにこの世に生まれてきたのか。私は人を袋叩きにするために生まれてきたんじゃないんだと思うんです…と続けた。
オレも似たようなことをここ数日で何回か書いてきたけど、どうにもそういう奴らがイヤすぎて、どうにもキツい言い方をしちゃう。
だけど、オレもこういうことが言いたかった。言いたかったんだよぉ~~~。
コロナの時にも思ったけど、老人の余命と子供の情操が秤にかけられて、いかんともしがたいなぁと儚んでた。
そんなもん普通に、子供の情操のほうがだいじなんだけど、これ「さぁどうする?」って突きつけられると、なかなか「老人を危険に晒しましょう(別にマスクは必要ないとか)」とは言いにくい。命が最もだいじだと思い込まされてるからだ。
それに、影響してくる時間軸と、それ(子供が人の感情を読み取れないこと)がどれだけ人間全体という生命体に影響をしてくるのかハッキリわかるものじゃない、ということもあって、なかなか目の前のご老体の致死率をハッキリと上げるような行動には出られなかった。
それと似て、「民衆の楽しみ」というのは後回しに、いやそれどころか、害悪であるとすら取られがちだ。
笑いを誘うような行動には必ず、怒る人間が寄って来て「それをやめろ」と言ってくるからだ。
あまり好かれてないかもしれない首相が「楽しい日本を目指す」と言った時に、脊髄反射で「は?」と思ってしまうことは、どれほど自分の感情を殺されてきたのかという証左でさえあると思う。
だって逆に問われたら目指すべきは明白じゃないか。「楽しみのない日本を目指す」って言われたら是とするのか。
さて、オレもこのへんにしとこう。
そして今後は、「これってこうしたらいいと思うんだけどなぁ」っていう記事も極力書かないようにする。昨日嫁に相談したらその方向でアドバイスされた。
いまも続きを書いて消したんだけど、やっぱりね、「これはおかしいだろう」ってことを理路整然と続けていくと、たとえそれが合っていようが、それをやってる大多数の人間に「けしからん」を突きつけることになるからだ。
たとえばオレは、出川の充電番組をあるイラつきによってちょーっと見れないんだけど、それはオレが芸能人を黙って写メることができないせいだ。
オレはたまたま会った著名人をたまたまどれだけ元々好きでも、写真を頼むことはない。万が一、お姿を納めさせていただきたいと思った時には、何百人の群衆が勝手に写メってても、オレはツカツカと歩み寄り、「お写真よろしいですか」と訊きに行く、と決めている。
自分がやられたらイヤだからだ。
ああいう人たちは、著名人と一対一で出くわしても、無言で、いきなりレンズを向けるんだろうか。
群衆であるこっちの人数が増えたら、種々の礼儀をなくしてもいいんだろうか。なくしてもいいよと言えるのはその著名人だけだと思うんだが。
…ということになるんでね。もういちいち言うのもやめようかと。
勝手に著名人を撮ることがこれほどに市民権を得てしまうと、もうどうしようもないでなぁ。全員が1回芸能人でも経験しない限り「有名税だろ」なんてバカなセリフはなくならんだろうな。
あ、いかん、また忘れてる。
良いことを発表していくんだった。
こ~れは、たしかになかなか、難しいねぇ(笑)
【今週のオリジナルソングさらし】
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