【詩リーズ48】「雨降って爺固まる」

雨降って爺固まる

胸に吹くざわめきはまた
唐突に心に異変をもたらした

今度のやつはまた突拍子もない
なぜか老人の悲しみが襲ってきたのだ

ざわめきが不安に育って
それで未来の自分を想像したのではない
いまこの時の自分が
もうそのまま老人であるような気がしたのだ
もう47じゃないかと
何を頼ればいいのかと

ゾッとした

かつては門球にいそしむ老人を馬鹿にして
いそしむ老人を馬鹿にする老人も馬鹿にしていたが
そういうことだったのか
これほどの寂しさだったのか
だから集い　だから尖ったのか

まだ予行演習だというのに
これほどのものだとは
いったい本番はどれだけ苦労するのやら

まったく　上のほうでは
いろんなバリエーションの悲しみを用意してくれるなぁ

でもそのことは
どちらのタイプの老人も
僕に近づけてくれました