加算の話②
算定項目の名前に、「加算」の文字があれば、
「ああ、これは加算点数なんだな」と、誰でも意識します。
何かの加算点数なので、主体となる「何か」が無いまま、加算点数を単独で算定できませんし、このルールは理解しやすい。
この春に導入された、口腔機能指導加算10点は、歯科衛生実地指導料の加算点数です。
改定説明会などでは、「実地指に、口腔機能指導加算10点が新設されました」と解説されますので、聴いている先生方は、実地指80点を算定する時に、併せて10点を算定できるんだな、と考えます。
手書きカルテなら、
実地指、口機能指導加算 80+10
と書くところでしょうか。
電子カルテなら、
歯科衛生実地指導料 80点
口腔機能指導加算 10点
と2行に分けて表示されるでしょう。
口腔機能指導加算を、歯科衛生実地指導と別の日に算定しようとすると、エラーになって算定できません。
紙カルテ、紙レセプトであれば、エラーが出ることはありませんので、同月内の算定であれば、別日算定が露見することはありませんが、ルール違反です。
口腔機能指導加算の加算コードは、CB052です。
CB052の加算を算定する加算グループは、C215のグループです。
C215のグループに属しているのは、
歯科衛生実地指導料1
歯科衛生実地指導料2
の2つのみなので、当たり前ですが、口腔機能指導加算が実地指の加算点数であることが分かります。
口腔機能指導加算は10点で、実地指の80点に10点を足せば良いので、あまり深く考えることは無いのですが、
加算の中には、+10%という場合もありますし、逆に、-10%減算と言う場合もあります。
さらに、加算点数が1つどころか、たくさん重なる場合があります。電子レセプトの規格は、最大で50個程度の加算が連なることを想定して設計されています。
もはや、暗算では無理ですね。
歯科の点数早見表を見ると、
通常算定する点数項目について、想定される加算も含めた点数が載っているので便利ですが、どうしてその数字となっているか、その理由はあまり考えなくなります。
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