【持論】「私は、私にできることをしているだけ」~メキシコの置き土産を思い出して~
ハチドリのひとしずく
森が燃えていました。
森の生きものたちは われ先にと 逃げていきました。
でもクリキンディーという名のハチドリだけは いったりきたり、
口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは火の上に落としていきます。
動物たちがそれを見て「そんなことをして いったい何になるんだ」と言って笑います。
クリキンディーはこう答えました。
「私は、私にできることをしているだけ」
出展:「ハチドリのしずく」 辻 信一監修 光文社刊 2015年
* * * * *
これは、筆者が今から4年前に行ったメキシコ チチェンイッツアのツアーで貰ったカードに書かれている詩です。
内容を要約すると、
森林火災が起きている時に、他の動物はわれ先に逃げ出すのに対して、ハチドリは微力ながらも火災を鎮火させようと努力する。そうした行動を笑う動物たちに対して、ハチドリが正論をかざす。
といった感じです!
森林火災という緊急事態にも関わらず、身を挺して消火に奮闘する姿は感動物ですね。文字通り”焼き鳥”になってしまうリスクもあるわけですが、自らの居場所や大切な場所を守ろうという気概は、現代人にも通じるところがあると思います。
ちなみに、ハチドリが食べられるかどうかは私には分かりませんが、もし食べたら比内地鶏を食べたときのように、何かしらの法律に引っかかって逮捕されそうですね。
ハチドリってどんな鳥?
さて、皆さんはこのハチドリという鳥はご存じでしょうか??
私は現物をこの目で見たことが無いのですが、アメリカでは”幸せ”のシンボルとして信じられているそうです!!
上の写真がハチドリです⇧ すごい鮮やかで美しい鳥ですね~ 尚更、食べてはいけないような感じがします!
大きさは5㎝から15㎝程度で、体重は物によってはなんと2gしか無いそうです! 普通のは10g前後のようですね。主にカリブ海諸島を含む北米南西部からアルゼンチン北部にかけて生息しているそうです。
この「羽ばたく宝石」とも称されるハチドリは、すごい特性があります。それは、ホバリングや鳥類で唯一後ろ向きに飛ぶことが出来ちゃいます!! 加えて、アスリートをも凌駕するほどの活発な代謝を行っています。それはアクロバティックな飛行をする際に必要になってくるからなんですねー。接種した花の蜜のような糖もすぐ燃料として消費でき、ほぼ100%代謝できるらしいです! 優秀な鳥さんなんですね!!
ハチドリの詩から思うこと
だいぶ話があっちこっちに行きましたが、本題です。
メキシコのカンクン滞在中にちょうど春分の日が重なり、チチェンイッツアの「ククルカンの降臨現象」を見にツアーに参加しました。その現象は1年に2度のビッグイベントで、それはそれは大勢の観光客が押し寄せてきて賑わっていました。とても素晴らしい貴重な経験をしました。また後日、その話をしようかと思います。
そのツアーの帰り際にガイドさんから、この詩が書かれたカードを頂きました。なんで貰ったかは忘れてしまったのですが、自分にとってはすごく印象に残っている物のひとつです!
それでは内容に触れ込んでいきますね~⇩
詩は動物たちが住んでいた森が燃えるとこから始まります。火事はもちろん大変な事です。ですので、一目散に逃げるのは当たり前です。しかし、このクリキンディーというハチドリだけは勇気を出して?、独り微力ながらも消火活動をしていました。その光景を見た他の動物たちは、笑いものにするわけです…
人間でもそうですけど、人の本質というのは緊急事態の時こそ表われるものなのかなぁと個人的には思います。
そういう点では、身を挺して自分の住処の被害を抑える事を選んだハチドリは、真の人格者(よく出来た動物)だと思います。このように勇気を出して果敢に挑むことは、なかなか出来ないですもんね!
だからといって、一目散に逃げた他の動物が悪いわけでもありません。なにせ緊急事態ですから… しかし、こうやって頑張っている存在を傍から馬鹿にするのは良くないですね。
「私は、私にできることをしているだけ」
文面だけ見ると、当たり前のことを言っているだけです。しかし緊急事態が起きても、平時のように落ち着いて判断が下せる人は多くいません。どんな時でも「ウチはウチ、他所は他所」で、自分軸でしっかり考え行動する… 困難や逆境に立っている時に、この最後の一文が言える人こそ、僕は本当に強い人だと思います!!
自分も、このハチドリの心意気や考えを見習わないといけませんね💦
詩の最後がこの一文で終わっていることも、なんだか読者に訴えかけるようなメッセージ性の類いを感じさせますね。皆さんは、どう感じましたか??
ー 完 ー