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元ホストが売上2000万円の歯科医院を1億円へUP!

はじめまして、ケイと申します。

私は現在、都内の歯科医院で働いています。

元々は、歌舞伎町でホストとして働いていたのですが、歯科医院に転職しました。

その歯科医院は、元々年間2000万円ほどの売上で、都内の歯科医院では低い方でした。

その後、様々な施策を行い、2年ほどでユニット4台で年間1億円までアップすることに成功しました。

今回は、私の自己紹介も兼ねて、年間2000万円の状態から1億円までアップした中で実践したことを全て紹介していきたいと思います。


歌舞伎町でホストとして働く

私は今も歯科マネージメントとして働いていますが、以前は歌舞伎町でホストとして働いていました。

10年ほど前に、九州からクラッチバッグ1個だけを持って上京したのですが、何も計画も立てず突発的な上京でした。

突発的なので、住むところも決まっておらず、まずは女の子をナンパして住居を確保することからのスタート。

運良く初日から住むところを確保した私は、その後は女社長のヒモになり、タワマンで一緒に生活することになります。

ただ、3ヶ月ほど経った頃に、私はタワーマンションから追い出され捨てられてしまいました。


タワマンから追い出された私は、またナンパを繰り返し、 女の子の家を転々としながら、

「そろそろ、仕事するか!」

と思い、歌舞伎町の小さなホストクラブで働くことになります。


入店して2ヶ月でNo.1になる

ホストとして働き始めますが、最初の1ヵ月は指名が一つもなく、なかなか上手くいきません。

女の子の家を転々としたり、代々木公園の炊き出しをもらいながらホームレス生活も経験しました。

しかし、2ヶ月目に、ある転機が訪れます。

ある日、太めの大柄なお客さんが初めてお店を訪れました。

新人だった私がそのお客さんの対応を任され、その結果、その方は大変な金額を使ってくれる、いわゆる太客になっていただいたのです。

その頃、同じくらいのタイミングで、

「ファミレスで働いています」

という若いお客さんが初めて来店。

結果的に、彼女も大金を使ってくれるようになりました。

おそらく、どちらも夜の店で働いている女の子でしたが、この2人のお客さんのおかげで私の売上は一気に加速。

結果として、私はその店でNo.1の地位を獲得することができました。


ホストクラブに歯科医院の院長が来店

その後もバースデーなどで、1000万を売り上げたり、ホストとしての売上は順調でした。

ただ、もうこの頃は「やりきった!」という思いが強くなり、ホストを続ける情熱は冷めてきていたのです。

元々、ホストを長くやるつもりはなく、種銭を稼ごうと思って始めただけだったので…

そして、ホストを続ける情熱が冷めている頃、男性のお客さんが、私が働いているホストクラブに来てくれてました。

その方は、歯科医院を院長として経営されている方でした。

その方との会話は、

・スタッフと上手くいっていない
・売り上げの相談

このような内容が多く、

「ケイくん一緒に飲むとモチベーションが上がる」

ということで、よく来てくださっていました。


そして…

「ちょっと、うちの歯科医院を手伝ってくれないか?」

と院長から言われ、私はホストを辞めようと思っていたこともあり、その提案を受けることにしたのです。

こうして、私はホストを辞めて、歯科医院のスタッフとして働き始めます。


スタッフルームに「テント」が張られている歯科医院

ベランダに「テント」が張られているスタッフルーム

私は歯科医院のスタッフとして働くことになり、初出勤の日を迎えます。

その初日に行ってみると、ヤバいとは聞いてましたが、想像の10倍くらいヤバいところでした。

まず、スタッフは院長のことは基本無視。

診療中なのに裏でお菓子を食べたり、患者さんの前でもスマホを首からぶら下げたりしていました。

その後、スタッフルームを見せてもらうと、そこには何故か「テント」が張られていたのです。

テントの周りにはゴミが散乱し、スタッフルームはゴミ屋敷と化していました。

そして、スタッフルームのドアには、

「院長、立ち入り禁止」

の張り紙が…

この光景を見て私は、まずは売上を上げる前に、このグチャグチャした環境を立て直す必要があると感じました。


スタッフの言葉を翻訳することからスタート

そこで、まず私が取り組み始めたことは、スタッフの言葉を翻訳することです。

ただ、いきなり来たどこの誰かも分からない男が間に入っても、すんなり受け入れてはもらえません。

そこで、私は一緒にお菓子を食べながら、

・どこが嫌か?
・どこが絶対譲れないか?

ということを、スタッフ1人1人と話をすることにしたのです。

色んな人と話をしていくと、

「スタッフも院長や医院に対して、何に怒っているのか分からない」

という状態。

普通だったら、こういうところが嫌だとか、あの人が嫌だ、という程度のレベルです。

と思ったら、全部嫌…

こういう状態だったので、まずは院長とスタッフ1人1人の「妥協できる部分」と「絶対に譲れない部分」を整理しることにしたのです。

そこで、10個の譲れないことを紙に書いてもらい、その中の3つに絞ってもらいました。

例えば、

「私は朝遅刻します」

っていう人がいたのですが、そこで「遅刻せずに来てください」と言ったところで否定になってしまいます。

そこで、

「じゃあ、一日の休憩は昼だけでも大丈夫ですか?」

というように落とし所を決めます。

他にも、

・午後は働きたくない…
・朝は来たくない…
・洗い物はやりたくない…

など、人によって譲歩できる部分があれば、それをすぐにルールとして決めました。

そして、後から言った言わないがないように、LINEや書面で残しておくことにしたのです。

こうして、

「当たり前のことが、当たり前にできるところから始めましょう」

というところからスタートしていきました。


院長の「ポスティングをやりたい」という提案も受け入れる

そして、院長はというと…スタッフのことなど意に介さず、売上を上げることしか考えていませんでした。

これは院長として、経営者として正しいと思います。

院長から、レセコンから過去のデータを掘り起こし、ポスティングで送ってほしいと言われます。

しかし、簡単にポスティングといっても、何十万も費用がかかるもの。

それでも院長は、

「どうしてもやりたい」

ということで、絶対に上手くいかないと分かっていながらも私は了承。

そして、患者さんに「また来てください」というハガキを送りました。


もちろん、結果は惨敗で何も反応はなく、お金だけ消えていったのです。

その間にも、データ上では新規患者はどんどん減っていました。

翌年には0になるんじゃないかというくらい、状況は深刻だったのです。


新患を増やすために「Googleの口コミ」を増やした

どんどん売上が落ちていたので、まずは売上を少しでも戻す必要があります。

しかし、使える資金も余裕はありません。

そのため、

「まず、お金をかけずに出来ることを始めていきましょう」

という提案をしました。

そこで、最も効果が見込めそうだったのが、Googleの口コミです。

ネットで検索してこられる新患の方の多くが、Googleの口コミを見て来院されるのを知っていたからです。

そのために、まず私はスタッフに医院が厳しい状態だということを正直に全部話しました。

そこで、今できることは、Googleの口コミを入れてもらうこと。

良い口コミを入れてもらうために、

「愛想だけは良くしましょう」

ということを徹底してもらいました。

そのために、飲み会を開催したりと、スタッフ間の仲を深めるために出来ることはやりました。

スタッフ間の雰囲気が悪いと、必ず患者さんにも伝わってしまいます。

それを感じた患者さんは、必ずと言っていいほどリピートしてくれません。

そして、不満があれば私に遠慮なく言ってほしいと伝え、火消し役に徹底しました。

その結果、スタッフと私の信頼関係が一気に深まっていったのです。

信頼関係が深まったこともあり、

「医院の名刺にGoogleの口コミを投稿してもらうQRコードを載せてます」
「これを、患者さんに必ず案内していただけますか?」

という提案も、すんなり受けてもらいました。

こうして、少しずつ口コミが増え、新患の数が増えていったのです。


保険診療ばかりでドクターが疲弊

順調に新患の数は増えていきましたが、ここで新たな問題が発生。

保険診療の患者さんが増えたことで、働いてるドクターが疲れてしまい、イライラが増えてきました。

2人しかいないドクターはパンパンに働き詰めで、限界に近いことは一目瞭然でした。

それに、保険ばかり増えると、売上げの天井も見えてしまいます。

この頃は、ユニット4台で年間売り上げが3000万円〜4000万円を切っている状態。

これは、都内の歯科医院としては低い部類です。

それに、ドクターやスタッフからの不満は少し良くなった程度で、まだまだ良い雰囲気とは言えません。

新患の数が少しずつ増えたとはいえ、このままでは翌年まで医院が存続できるかも危うい状態。

「辞めさせて下さい」

と言ってくるドクターやスタッフには、私から話をして引き止めることもありました。

辞められると、また求人を出したりお金がかかるので、ここに資金を使うわけには行きません。


院長の設備投資に、ドクターやスタッフが不満

それに、ドクターやスタッフの不満の多くは院長に対するものが多く、その一つが設備投資でした。

院長は最新の機械を入れたいという気持ちが強く、誰にも報告せずに最新の機械を導入したりしてました。

医院は院長の城なので、そもそも報告する必要はありません。

しかも、売り上げを伸ばすには設備投資も必要です。

ただ、それを使うのは、ドクターやスタッフの方たちです。

何百万の機械が買われて、自分の給料が1円も上がらなかったら、

「え、何のために買ってるんですか?」

と思うものです。

そこで、今までは無言で勝手に院長が進めていたのを、一旦スタッフ達にも話すようにお願いしました。

「聞いてないよ」

というのは、絶対にやめようと思い、事前の報告を院長には徹底してもらったのです。

それに、費用対効果を考えてみると、6年でほぼ償却期間になります。

そこでペイをどうするかを考えた時に、そこまで設備投資は必要ないと考えていました。

営業やディーラーさんに言われるままに設備を買うのではなく、本当に必要なものを慎重に選ぶべきです。

それに、ドクターやスタッフは、設備にお金を使うくらいだったら、自分の給料を上げてほしいと思っています。

ここが歯科で院長とスタッフの間に、最も溝が発生する部分です。

元々、圧倒的なコミュニケーション不足からスタートしている医院なので、私はこういう「翻訳」の仕事に、スゴく力を入れていきました。


売上を上げるには「自費診療」の比率を上げるしかない

コミュニケーションの問題の他にも、売上を上げるという大きな課題が残っていました。

保険診療だけでは売上げの天井が見えていたので「自費診療」の比率を上げていくしかありません。

そこで私は、院長に、

「儲かったら一部は、ドクターとスタッフに還元してください」

ということを、まず伝えました。

そして、セールスファネルを私の方で作ったのですが、治療中のドクターやスタッフは忙しそうで、患者さんも話しかけにくそうにしています。

そこで、まずは私自身が実演することにしたのです。

・金属が口に入っている患者さん
・インプラントや入れ歯などを検討している患者さん

これらの患者さんの治療の相談をしやすい環境を作ることにしました。

私が受付や案内を担当して、私の歯が白かったので、

「ホワイトニングってやってるんですか?」
「インプラントってどうなんですか?」
「矯正をやった方がいいですか?」

などと、治療の相談を受けることが増えてきました。


患者さんが断りやすい空気を作り、自費診療を提案

ただ、矯正やインプラントなどの自費診療は、患者さんからすると高額です。

そこで、私が最も意識していたことが「患者さんが断りやすい空気作り」です。

まず、私は金額を最初に伝えるようにしていました。

後から金額を聞かされると、患者さんから拒否反応が出て、

「やっぱり、やめとこう…」

となる確率が上がることが分かっていたからです。

それに、後から金額を伝えられると、患者さんは断りづらくなってしまいます。

だから、最初に金額を伝えた状態で(インプラントなどの)メリットを話すことを徹底していました。

例えば、

「金属の歯が気になるんですよ」

と言われたら、

「白くできますよ。大体このくらいなんですけど」

と言いながら、メニュー表を見せる。

その時に、沈黙が生まれたら、

「気になったら、いつでも言ってくださいね」
「スタッフでも誰でも良いので」

という感じで、サッと引く。

そして、3種類のメニューの中から選んでもらうようにやっていました。

これはホスト時代も意識してやっていて、3種類くらいのシャンパンを用意すると、だいたい真ん中を選んでくれます。

白い歯を入れるにしても、セラミックなのか、ジルコニアなのかという感じで、さらっとメニュー表を見せて、

「この中だったら、コレをやりたい」

という感じで、真ん中を選ばれることが非常に多かったです。


自費の取り方をマニュアル化し、自費率が一気に増加

口下手なドクターには、メニュー表と照例写真を載せた冊子が常にユニットにかけてあったので、

「これを見せてください」

と伝えて、見せるだけやってもらいました。

こうして、自費の取り方をマニュアル化していったのです。

それに、1本入れたら、患者さんの多くは、次に来月もう1個やりたいとかなってくるんですよね。

金属の歯を白くしたいとか、白くなってきたら次は、矯正をしたいとか。
どんどん変わってくるので。

その後、自費の患者さんから紹介で、

「あの、〇〇さんの紹介で、私も白くしたいんですけど…」

という感じで、新しい患者さんが来たりするようになっていきました。

それにより、予約が取れなくなって来たので、

「じゃあ、ユニットを増設しよう」

というように意味のある設備投資をして、良い循環に入っていきました。

こうして、売り込みをしない、患者さんが断りやすい空気を作ることを徹底した結果、自費率が一気に増加。

年間の売上が2000万円〜3000万円にも満たない状態から、2年後にはユニット4台で年間1億円を超えるようになりました。


【まとめ】年間の売上が2000万円から1億円を超えるまでやったこと

【人間関係の改善】
・スタッフ1人1人と対話し、「妥協できる部分」と「絶対に譲れない部分」を整理
・譲歩できる部分があれば、それをすぐにルールとして採用し、書面に残しておく
・新しい機械を導入する際は、院長は必ずドクターとスタッフに事前報告を徹底

【新患を増やす→Googleの口コミをもらう】
・スタッフ間の雰囲気を良くするため飲み会を開催
・スタッフに愛想を良くしてもらうことを徹底
・医院の名刺にGoogleの口コミ投稿のQRコードを掲載
・患者さんに名刺を渡して案内

【自費診療の比率を上げる】
・儲かった一部は、ドクターとスタッフに還元する
・売り込みをしない「患者さんが断りやすい空気作り」を意識
・3種類ほどのメニューを用意
・メニュー表と照例写真を載せた冊子を各ユニットに設置
・自費の取り方をマニュアル化

以上が、年間の売上が2000万〜3000万円にも満たない状態から、1億円を超えるまでにやったことです。

この間に、バラバラだったスタッフやドクターが、

「Googleの口コミが貰えるよう、もっと積極的に案内をしよう」
「新患、自費を増やすために、皆で頑張ろう」

このように、皆が一つになったことで達成できたことです。

スタッフルームもキレイに改善
テントも撤去

そして、売り上げや良い状況は、スタッフに素直に伝え、データも見せて答えています。

正確な数字を見えるように可視化し「お金の見える化」をして、売上目標を達成したら、ボーナスなどで還元するようにしました。

この間に「歯科専門のコンサル」などは一切入れていません。

歯科専門のコンサルに頼むのも良いかもしれませんが、その前に各院で現状足りていないことを把握することが大事だと思います。

例えば、

・コミュニケーションが足りてない…
・経営のやり方が分からない…

もし、このような悩みであれば、歯科専門のコンサルより、そっちのプロを入れた方が効果は見込めると思います。

それに、歯科専用のコンサルって高いですからね。

だからこそ、自分の医院に落とし込んだ時に、

「どこが弱点か、どこが足りてないか?」

っていうところに、外部から人を入れた方が良いと思います。

ただ、

「こうやったら、売り上げが上がる」

というのは、歯科医院を経営している人は分かっていると思います。

あとは、それらを実際にやってみて、できてるかだけの話だと思うんです。

私達は出来るまで作業をしていっただけなので、難しいことは何もやっていません。

幸いなことに、今も多くの患者さんが来院していただいてますので、自分の経験を少しでも発信したいと思いnoteを始めました。

もし、質問や感想などありましたら、お気軽に下記のLINEから送っていただきますと幸いです。

必ずご返信させていただきます。

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