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Photo by
tomofumi_yunome
高い空、遠く遠く
種子島宇宙センターから打ち上げられた、人類の叡智。その中に回収された、遠い遠い小惑星のかけら。
はやぶさ2は2020年12月6日に帰ってきた。それが半年前。
私は諸事情で研究に関わることになった。それが3か月前。
研究チームの一人とかなり仲良くなった。それが昨日。
「え?沖縄出身なんですか?」
「ええ、そうです。って言っても高校からずっと東京だったんですけどね」
はやぶさ2の関連で研究できるとは思ってませんでした、と屈託なく笑う彼は純粋に宇宙が好きな少年のようだった。6歳も年上には見えない。
頭の中で小学生の姿の彼が高く青い空の下を駆け回る情景を思い浮かべた。
ずっと宇宙に関係する仕事に就きたいと思っていた。
生一本な彼や私は研究に熱中する。宇宙というまだ見ぬ世界が、解明されていない世界がそこにあるから。
「まだ種子島の観光らしい観光してないんですよね」
「なら今度観光しましょう」
という話。それが今日。
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