参加型の授業態度が生み出したもの

こんにちは、電卓ちゃんです。
英語が苦手で授業は常に黙ってるタイプの私ですが、高校生の時にある期間だけ世界一と言ってもいいほど参加型の授業態度をとったことがあります。

その参加型の授業態度が私に与えてくれたもの。この体験はすごく貴重なものでした。

ある先生との出会い

当時高校生の私は英語のクラスが一番下でした。いわゆる最底辺クラス。

英語の点数50点~60点を彷徨っていたので当然の結果なはずですが地味にショックを受けます。

そして今まで一回も授業を受けたことのない先生がこの最底辺クラスの先生になりました。C先生と仮名します。

C先生の最初の印象は「バカを相手にするの大変……って思ってそう!なんかいや!絶対苦手じゃん!」でした。
この先生好き!この先生嫌い!に成績が影響されるタイプなので、最底辺クラスでの最初のテストは1週回って笑えないほどの点数でした。10点台です。ウワ、恥ずかしい。

自暴自棄の末、授業妨害(?)をしたろ!という発想に辿りつきます。

先生からの質問、教科書の問題、プリントの問題を、先生から指名される前に手を挙げて全部答える。
授業中でも分からなくなったら即質問。
先生の解説中も分からなかったら即質問。
テストが返ってきたらこの書き方がなぜダメなのか問い詰める。

迷惑行為ですね。他の子に当てさせないように即手を挙げてました。

正直「どんだけバカを曝け出してももう怖くない!なぜならここは最底辺クラスだから!迷惑かけてでも私だけ真っ先に理解してやる!授業止めてでも解説させてやる!」って思っていたのが事実です。
やりすぎダメ絶対。

C先生、手を挙げてる私の名前を毎回呼んで答えさせてくれてありがとう。同じクラスの子迷惑行為をしてごめんなさい。

ある意味人生で初めて「参加型の授業態度」をとりました。

そして同じ最底辺クラスの子たちのうち1人が私と同じように授業中に手を挙げるようになりました。
軽く競いつつ授業を前のめりに受ける、これがすごく楽しい。

今まで授業は寝るか絵を描くか次の授業の宿題をやるかでした。ですが英語の授業は分からなくても意地でも毎回手を挙げて答えていたので授業は起きることになります。
しまいにはC先生に顔と名前を完璧に覚えられ、元気余り過ぎと認識されてしまいました。

英語の先生と初めて仲良くなりました。

クラスが上がるの巻


参加型の授業態度をすることにより、復習をやらなくてもその日の楽しかった記憶として残ります。
英語のテストの点数が地味にあがり、上がったたびに先生に「せんせー!!!!!!点数あがったーーーーーーー!!!!!!」と大声で報告するようになります。C先生が丸付けしてんだからそんなの先生が一番知ってるはずなのに、大喜びして褒められに行ってたんです。

10点台から65点まであがりました。
私にとってはすごい進歩です。

私はずっと最底辺クラスでこのC先生と楽しく英語を学ぶんだ!と思っていたのですが、その点数向上が思わぬ副産物を生み出したのです。

クラスが上がってしまいました……。

クラスが上がって先生も変わってしまいました。C先生からB先生になりました。
しかもこのクラス私の苦手なタイプ(クラスのカースト上位的なそういうアレです)の人がいっぱいいるクラスで、こんなクラスで手を挙げる勇気なんかありません。

また成績が落ちていきます。

C先生にはクラス上がって良かったわねえ!と言われたのでまたクラスを落ちたくはありません。
でもこの今のクラスじゃ手を挙げられない!

今のクラスのB先生に「下のクラスに戻してくれませんか!?私はあのクラスであの授業で、手を挙げて受けるから成績が上がったんです!」と頼み込みに行きました。

結果は惨敗。「ダメです。決まっているので」と一蹴されました。

それでもクラスに戻してほしいと言うと、「でもあなた頑張ってるじゃない」と言われます。たしかにその時点では50点台を維持していました。

違う、そうじゃない!!!!
最底辺クラスだったから手を上げられる環境だった!!!!
C先生はクラスが上がったことを褒めてくれた!!!!
だから成績を落としたくないだけ!!!!
手を挙げられる授業が受けたい!!!!

そう思ったことも少し言葉を変えて伝えました。
しかしやはり一蹴。
「今の授業で手を上げればいいじゃない」

あげられないよ!!!!
間違えたら前のクラスと違って「恥ずかしいやつ」って視線が来るしまずあのクラスの生徒と私の性格が違う!!!!

これもやんわり伝えましたが、やっぱりダメ。
まあ学校のルールは破れないので仕方ないのは仕方ないです。

諦めてこのクラスで授業を受けていくことになります。
そしてなぜか地味に点数が取れるのでクラスが落ちません。

先生が辞めちゃった


結局卒業まで最底辺クラスには戻れませんでした。

そしてC先生が辞めることが分かります。
よく手を挙げていた子たちと私で「先生今までありがとう!!!!!」を言いに行きました。

センター試験、英語結構良かったよ。先生のおかげだよ。

今思うこと

参加型の授業は人を変える。
そう思います。

しかし参加型の授業態度ができる環境がなければできません。
私の場合は「間違えることは恥ずかしくない」と思える環境でした。

そして参加型の授業態度はその日の楽しい思い出として覚えるため、必要以上に復習しなくても覚えられます。
非常に効果的だと思いますし、C先生の授業で理解した内容が下地となっていたためクラスが上がっても急激に成績が下がることはありませんでした。

そして当てられる前に当てられにいく姿勢。授業と先生に向き合う姿勢。

内向的で黙るタイプの私にとって貴重な体験です。参加型の授業態度の大切さも知りました。記憶と思い出が一致する。こんな素晴らしい理解の仕方を体感したこと、一生忘れません。

参加型の授業態度、それは私の授業に対する考え方を変えた。そういうお話です。

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電卓ちゃん
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