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自反尽己

昨日、スタッフとOB数名でボールを蹴った。
その中の1人が数年前のグランデ・キャプテン。

彼にアスレタのキャプテンマークをプレゼントしたことを懐かしく思い出した。
キャプテンマークをプレゼントしたのは初めてであり、おそらく唯一の教え子となるであろう。

何故ならば私のクラブ(グランデFC)はキャプテンマークは日頃は付けさせなかった。
選手達には3年生全員が練習時も学校でも左腕に見えないキャプテンマークを巻いているんだと伝えてきた。

彼にはキャプテンマークを巻いていなくてもキャプテンはお前だと分かるだけのキャプテンシーを努力して身につけなさいと伝えてきた。

何故それでもキャプテンマークをプレゼントしたかには大きな理由があるのだがここでは公にはしない。

そのキャプテンマークだが、内側にマジックで「自反尽己」と書いてプレゼントした。

自反尽己とは孟子に出てくる言葉。

他者から無礼な態度や騙されたとしても、相手を批判するのではなく、有徳の人は必ず自分を反省する。

失敗や不運を自分が足りないと受け止めることができる人間と他人のせいにして済ますことを繰り返してきた人間とでは、天と地の差で幸運が違ってくる。

自分が上手くいかなかったとき、試合に負けたとき、仲間のせいにしてしまう。
そうではなくて、
自分が足りないということを冷静に受け止め、自分と向き合い、ポジティブに今の置かれている立場に感謝し、日々素直なこころで努力して自分を変えていくしか方法はない。

親も然り、
試合に出られない、自分の息子が友達と比べて成長していない、それはチームや指導者が悪い。
うちの息子はこんなに頑張っているのにあの子ばかり試合に出ている。

その吐いた言葉というものは、毒をまき散らしているが如く、悪臭を放ち、周囲の人たちに伝染していく。

周りを悪くするということは自分の子供の環境を益々悪くしてしまっていることに気づけていない。

グループLINE等でネガティブな発言を繰り返している親達のチームもあると聞く。
それがどれだけ自分の子供を苦しめているか気づけていない。

ありがたい、ありがたい、感謝の気持ちを親が持てば、自ずと子供も変わっていくものだ。

他人のせい、環境のせい、と嘆いた所で何も変わることはない。

先ずは自分が良い影響を発せられる人に変わること。

うまくいかなかった時にこそ、自責で考えなさい。
そんな意味なんだろうと解釈している。

彼には今の勝ち負けはどうであれ、「自反尽己」の精神を持ってこれからの人生を謙虚に歩んで行って欲しい。

そんな思いで、キャプテンマークをプレゼントしたことを思い出した。

そんな彼も高校三年間親元を離れ強豪サッカー部でやり抜いた。
「自反尽己」の精神は彼にピッタリであったと思う。

これから関東一部の大学に行っても挑戦するようだ。

立派に成長し、こうして一緒に楽しくボールを蹴れる事が嬉しかったよ。

コラソングランデ!
努力は必ず報われる!


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