中世は民衆もヤバかった
鎌倉武士がどうヤバかったかについてはすでに書いたが
中世は実は民衆もヤバかった。
たとえばNHKの番組『タイムスクープハンター 石つぶて 紛争調停人』の回によると
「立ち小便をしていたら笑われたので(この時点で意味がわからない)ケンカがはじまり、お互いの村を挙げての石合戦に発展し、死者まで出た」
ちょっと血の気多すぎるだろうと思うが、中世では日常風景である。
中世の民衆は村単位で自治をしており、トラブルは「自力救済」、つまり自分たちの武力で解決していた。
一応、領主には従うが、気に入らないことがあれば一揆を起こしたり、逃散(村を挙げて山の中に逃げ込み、耕作を放棄する。要はストライキ)するのは当然のことであった。
ところが戦国時代になると、これでは戦国大名が困る。自分の土地の住民なのに、気に入らないことがあると
「村ごと(土地ごと)となりの領主のとこに行くぞ」
とすぐに脅迫されるのだから、たまったものではない。しかもそこそこの武力を持っているから、支配を強制するのも難しい。そこで
「きちんと法律を作って公平に裁判するから、自力救済はやめろ」
と懐柔するようになった。今川義元の「今川仮名目録」や武田信玄の「甲州法度次第」などである。
そのうちに江戸幕府が成立し、法による公平な支配という「アメ」と、強力な武力による「ムチ」で、民衆は牙を抜かれていく。それでも大正時代の米騒動くらいまでは、民衆はちょいちょい暴れていた。
現在の「おとなしい日本人」が成立したのは、戦前・戦中・戦後にかけてだとDENNYは考えているが、まだまだ勉強中なのではっきりしたことは言えない。ただ、一度は日本の戦争遂行体制を改革しようとしたGHQが、東西冷戦がはじまると
「日本の戦争遂行体制を温存して、同盟国としての責務を果たさせる」
に方針を転換したのは確かなようだ。
思い切り政治的な主張になるが、DENNYは
「悪政が行われていて、正当な方法でそれを正せないなら、暴動を起こすのが主権者としての国民の義務である」
と考える。
暴動起こせば、トランプだって給付金配るんだぜ!?