ナイチンゲールはいかにして、天使の顔をした死神から、死神の顔をした天使になったか
「白衣の天使」フローレンス・ナイチンゲールの名を知らぬ人はおらぬであろう。
クリミア戦争で看護師として活躍、彼女の献身的な看護に感動した傷病兵たちは、深夜に起きて彼女の回診を待ったという(ケガ人はちゃんと寝ろ)。彼女は看護師を単なるボランティアから、医療を支えるプロフェッショナルとして確立。帰国後は統計を武器に政治家たちを動かし、衛生的な近代病院システムを確立した。この辺りが、誰もが知るナイチンゲールの姿であろう。
しかし、クリミアでの彼女は、その評判や本人の意気込みとは