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【EDH】雑食するもの、グロルナクについて少し考えてみた
新セットの情報がいきなり出てきましたね。
さっそく気になる統率者候補がいたので、色々考えてみた。
グロルナクが存在すると、パーマネント限定にはなるが、直観は3枚サーチ、嘘か真かは実質5枚ドロー、心の傷跡は深淵への覗き込みになる。グロルナクの良いところは、能力で何枚か追放した後に除去されても、再度出し直して以前に取り除いたカードを使えることである。この手の統率者には、別のオブジェクトになった時点で効果が使えないものが多かったので(例えばジェリーヴァ)、その弱点を克服しているのは良い感じ。
青緑の二色なので、隠遁ドルイドでひっくり返すのは色々とハードルが高いが、構成上アーティファクト主体の方が一気に展開できるので、
・玄武岩のモノリス+催眠の宝珠
・丸砥石+絵描きの召使い
などアーティファクトのコンボでライブラリーをひっくり返し、モックスや水蓮の花びらからタッサの神託者を狙うのが、まず最初に思い付く勝ち方。神秘を操るもの、ジェイスであれば、単独でデッキ掘りにも使えるし、Thought Lashや地ならし屋はパーマネントでライブラリーをひっくり返せるカードであるので相性が良い。
というわけで、雑にデッキを組んでみた。
https://www.moxfield.com/decks/mGjf30C-Bke7isiARw4VIg
しかし、一人回してみると違和感が大きい。その原因は主に二つ。
・統率者が場に出てからしか、ゲームを決めるアクションを起こしにくい
・一気にマナを増やす手段が少ない
例えば、グロルナクがいる上での心の傷跡は深淵への覗き込みと言ってはみたが、深淵への覗き込みは黒のお得意のマナ加速を併用して、3ターン目くらいにいきなり仕掛けることが出来る。しかしグロルナクは、誰もが使えるアーティファクトのマナ加速くらいしかなく、波止場の恐喝者や暗黒の儀式が使えない分だけ、遅い。そして、必ず統率者が生存していないといけないので、心の傷跡に対応して除去を使われても困る。
環境の上位のデッキは、ログラクフを弱者選別で使い捨てて早々にむかつきや深淵への覗き込みを使ったり、ティムナ、クラム、テヴェシュなどでアドを稼ぎながら並行してコンボを仕掛けるタイミングを伺う。これらのデッキは統率者の生存が勝ちに必須ではない。
ということで、グロルナクをアーティファクトで固めたデッキを組んでも、”高速コンボ風”になるだけで、実際には他のデッキと同じかそれ以上の茶対策、ソリティア対策の弱点を持ちながら遅いだけのデッキになってしまう。
そもそもグロルナクの強みは何なのか?
これは、単品でもアタックをすることでカードアドバンテージを稼げるし、嘘か真か、壌土からの生命のようなカードを併用することで、他の統率者には真似できないほどのアドバンテージが稼げることである。
逆にグロルナクに出来ないことは何か?
黒がないのでチューターがないし儀式系カードもなくて、要は、高速コンボに向かない。
この特性を加味すると、土地を並べてロングゲームを戦うデッキが向いていると思う。アーティファクト主体と違って弱点が少なく、ロングゲームに向いている。グロルナクの能力は土地もカバーしているので、踏査や梓、ウーロなども併用して土地を並べていけば、グロルナクが除去された後の再キャストも容易になる。実は土地を集めるカードというのは、ライブラリーから墓地に送るものが結構ある。サテュロスの道探し、発生の器、壌土からの生命など。また上陸を繰り返すなら、面正体のカニで意味不明なアドが取れる。こういった動きは1-2ターン目に完結するものではないため、三なる宝球、減衰球などの高速コンボを減速させる置物を併用しながら、ゆっくり戦う。
構成としては、統率者がアシーやウーロに似ているかな?まあ、つまりはいつもの青緑デッキ。
青緑でサーチしやすい土地とアーティファクトが絡むコンボだと、例えば、ブライトハースの指輪+水の帳、マゴーシ+さびれた寺院 or 水面院の無限ターンが挙げられる。いやまあ、タッサの神託者や神秘を操るもの、ジェイスを絡めたコンボを使ってもいいんだけどね。
そのうち、ゆっくり戦う構成は考えてみようと思う。