見ろ、人がゴミのようだ!

ムスカ大佐の名前の由来は何なのか?
ムスカ(musca)は、ラテン語で蝿、のことである。
生ゴミに涌くやつ。

だが、ムスカ大佐の名前の由来はロムスカ・パロ・ウル・ラピュタからなので、ハエの学名からの由来ではない、とされる。
って、そこから宮崎さんか誰かの創作だろう?

蝿は、南欧語でmosca、であるらしい。
それに指小接尾辞が付いてmosquitoになった。蚊、である。
小さな蝿、または小さな飛虫の意。蝿も蚊も、同じ双翅目であって翅が2枚しかないことを当時の欧州人が理解していたかどうかは、知らない。
そっち由来なので、蚊の英語は、なんちゃらフライ、ではない。

モスキートの語頭はハエの意味なのだが、英語ではフライの方を取り、mosquitoはモスキートと音訳されがちだが発声記号のməskíːtəʊからマスキートの方を採り、フライとマスキートを殺す会社として、フマキラーの社名となった。元は殺虫剤の商品名で、社名は別だった。

巨大な蚊、ガガンボ(蚊蚊ん母)は、英語ではCrane fly、である。クレーンフライ?
昔のヨーロッパに、クレーンはあったのだろうか? 教えてくれ~ん?

まあ、断崖絶壁の上に修道院とかが建てられているから、人力クレーンとかはあったのだろう。

漢字の「蚊」「蚉」は、ぶ~んと羽音を立てる虫を意味する。
多くは、モスキートの蚊のことを示す。
少なくは、ぶ~んと羽音を立てるコガネムシ類を示す。この場合は、モスキートの蚊と区別するため、蚉の字を使うことが多い様だ。
カナブンは金蚉、ドウガネブイブイは銅鉦蚉蚉、である。

蚊は、1音節で分かりづらいと思うが、古来から「カ」であった様だ。
別の古語では、「まくなぎ」「まぐなぎ」と云う語もあった。「摩愚那岐」と書く場合もある。
その意味するところは、糠蚊に限定されているか、人に寄り付く小さな羽虫に広がったりしているそうだ。
「まくなぎ」は、双翅学会の学会誌の誌名にもなっている。

蚊を食べる、飛翔性の哺乳類の動物が、いる。
蚊屠り、から、かほふり、コオフリ、コウモリ、になったらしい。
古代人に、夕闇を飛んで、あいつらが何を食っているのか、判ったのか?

鱗翅目は、古来はカハヒラコと呼ばれていたとされる。蝶と蛾の区別は、なかった。
中国漢字が入ってきて、区別されるようになった。
カハヒラコの語源は、河原でヒラヒラ、と云う説も、ある。
コウモリは別の転化で、カハホリとも呼ばれていた。コウモリの子、カハホリ子がカハヒラコになったと云う説も、あるそうだ。
その場合のターゲットは、クロアゲハ。
昆虫類から哺乳類に行って、昆虫類に戻ってきた。

漢語と英語の、蝶と蛾の区別は、大方合っているらしい。だが、鱗翅目全体の総称しかない言語もあるし、蝶と蛾の区別が中日英と異なる言語もある様だ。
フランス語のpapillon(パピヨン)は、鱗翅目。蝶と蛾の区別は、ない。
フランスのラルース百科大事典では、蝶と蛾がごちゃまぜの写真があると云う。
フランス語で特記的に分ける場合は、papillon diurne(蝶=昼の蝶)、papillon nocturne(蛾=夜の蝶)となる。
ドイツ語では、nachtfalter(ナハトファルター)が蛾だが日本語の蛾より範囲が狭まる。農作物や衣類などの害虫で翅をセミの様に畳む蛾を指し示す様だ。それ以外の蛾、蝶は、Schmetterling(シュメッタリンク)。

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