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オジサンのための現代用語#27 シコる

元々の”しこる”という動詞は、”体の一部にしこりができる”といった意味を持っています。例えば、「胃のうしろから腰へかけて、・・・ぎこちなくしこっていたので」のように使われます。しかし、最近の若者言葉では、まったく別の意味で使われているようです。

それを知るきっかけとなったのが、道を歩いていた時に偶然聞えてきた、男子大学生のグループの会話でした。その会話中には、”シコる”という言葉に混じって、”AV”や”エ〇本”みたいなキーワードが聞き取れました。真昼間の大通りでする会話ではないと思いますが、どうやら”自慰行為”について話しているようでした。

そうです。”シコる”は”男性の自慰行為”を表現しているようでした。おそらく、自慰行為中のオノマトペである”シコシコ”がその由来だろうことは想像できました。その会話中では”シコラー”なる新語も出ていて、どうやら”シコる頻度が高い人”をそう呼んでいるようでした。「俺みたいなレベルの高いシコラーになれば、AVなんか見なくても想像力だけでシコれる」と、その時の大学生の一人が自慢していました。

少し前までは、”オナる”という言葉が使われていたと思いますが、こちらの動詞は男女共用です。”シコる”の歴史はよくわかりませんが、男子に特化しているのが特徴です。

この記事を書いていて思い出したエピソードがありました。大学時代の同級生にピュアな男子がいて、そういったことに無関心でした。そのことを揶揄からかった悪友が、そのピュア男子にシコる方法をアドバイスしました。「大学生になったんだから、シコることも覚えなきゃ。いいか、シコる時は本を見ながらするんだぞ」。ピュアな同級生は、シブシブ悪友のアドバイスを受け入れました。

それから数日後、悪友がシコった感想を聞きました。そうすると「本を見てシコったけど、全然だめだった」という答えが返ってきました。そこで悪友が「どんな本を見たんだ?」と聞きました。すると例のピュア男子は「物理の教科書」と答えました。その時、周りにいた数人の同級生たちは一斉にズッコケました。

エロはピュアには叶いません。

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