日本語には、漢字二文字からなる同音異義語が数多く存在します。弱冠と若干もその例です。どちらも”じゃっかん”と読みますが、意味は全然違います。
弱冠の本来の意味は、”数え年で20歳”のことです。弱冠は、漢民族の伝統的な成人儀礼でる冠礼からきています。礼記では、「男子二十、冠而字」(男子は二十歳で加冠して字をもらう)と書かれています。つまり冠礼は、冠婚葬祭の”冠”で、成人となるために男子に冠を授ける儀式(成人式)です。本来の弱冠は20歳を意味していましたが、”若い”という意味でも使われるようになって、「弱冠18歳で〇〇を達成」のように使われています。
一方の若干は、数や量こそ決まっていないものの、決して多くはないという意味で、「若干名」や「若干の修正がある」などのように使われます。求人広告の内容で、採用人数に若干名と書かれているのを見たことがある人も多いと思います。この場合は、ほんの数名、一般的には2-3名くらいを意味しています。
若干の”干”の字は、”千”とよく似ているので、間違われることも多いようです。若干を”若千?”と読み間違えて、「若い人が千人」という大間違いをする人も若干いるみたいです。
すでに弱冠は大きく超えてしまいましたが、若干名のスキ獲得を目指して、ブログを日々更新しています。