見出し画像

『カンガルー持ち』考

満員電車の中では当たり前になりましたが、リュックやバックパックを背中ではなく体の正面で持つ人が増えました。私はこのリュックの持ち方を『カンガルー持ち』と呼んでいます。これは、タイトル画のようにカンガルーが袋の中の子供を慈しんで大事に扱っている様子から名付けました。最近は当たり前の風景になったので、電車の中では違和感はありません。

電車を降りてからの成り行きで、駅の構内でもそのままの持ち方で普通に歩いている人も増えてきました。ここまでは、「アリよりのアリ」と思っていたのですが、駅でも何でもない、駅から離れた場所でも『カンガルー持ち』の人をチラチラ見かけるようになりました。

荷物の持ち方は自由なので、人それぞれ、どんな持ち方でも構いません。もちろん『カンガルー持ち』だからといって、非難される理由はありません。でも、今までは背中で背負うのが当たり前だったのに、違う持ち方をするのには理由があるのでしょう。

荷物が前にあるのは、”安心感”につながります。荷物が常に見えるので、紛失するリスクを抑えることができます。荷物ではありませんが、子育て世代の人たちは、赤ちゃんや幼児を体の正面で抱えています。この姿は、乳母日傘の光景が染みついている昭和世代の人には戸惑いを与えましたが、いまでは普通の光景になりました。

今までの常識は、便利なモノならそのままでも構いませんが、実は不便なことがわかったなら、時代に合わせてアップデートすべきです。リュックの『カンガルー持ち』も、あと10年もすれば常識に変わるのでしょう。それまで生きてるかな?。

いいなと思ったら応援しよう!