ヤングのためのオジサン用語#1 VSOP
書こうと思いながら、企画倒れで終わった”新シリーズ”を再開しようと思います。オジサン用語解説の第1回目は、『VSOP』です。
このVSOPには様々な意味がありますが、ブランデーの等級が一番お馴染みでしょう。ブランデーは、果実酒からつくった蒸留酒の総称で、主に白ブドウのワインを蒸留・熟成して製造されます。ただし、ブランデーの等級の場合は『V.S.O.P』という表記で、アルファベットの間にピリオドを挟みます。私と同世代で、スナックなどに飲みに行ったことがある人には、”ヘネシーのV.S.O.P”は高嶺の花の代名詞です。もちろん、私は一回もヘネシーをキープしたことはありません。というか高級過ぎて手が出ませんでした。
このアルファベットはブランデーの等級表示で、透明感のある琥珀色に由来する熟成感の高さをあらわしています。このV.S.O.Pの”正しい”意味は、Very:非常に、Superior:優良な、Old:古い、Pale:透きとおった、というブランデーの4つの特徴を全て併せ持っているという意味です。つまり、V.S.O.Pは最高級品の証です。その他にもV.OやV.S.Oなどという等級もあります。しかし、世界的に標準となる基準は無く、各社がその最高級品のブランデーにV.S.O.Pという称号を勝手につけています。
しかし、その昔、このVSOPは若者言葉としても使われていました。若者言葉として使われた場合は、良い意味ではなく悪い意味で使われました。VSOPは、いつも同じことしか言わない人や、いつも同じことしかしない人を揶揄する意味で、ベリー・スペシャル・ワン・パターン(Very Special One Pattern)、つまりこの省略形として使われていました。例えば、「あの人の服装はVSOPだね」という具合に使います。いまでは、ほぼ使われることのない”絶滅した若者言葉”です。
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