あるがままがベスト 身長差カップルの話
「身長が170センチ以下の男性には人権が無い」と言ったプロゲーマーさんがいたようです。もしこんな法律があったなら、残念ながら私には人権がありません。”人権を獲得する”には、あと1センチと少し足りませんが、とりあえず元気に生きています。
1978~79年生まれの平均身長は、男性が171.5cm、女性は158.5cmです。しかし、この世代の平均身長がピークで、平均身長は少しづつ低下しています。ある予測では、2014年に生まれた子供が成人になったときの平均身長は、1978~79年生まれの人より男性で1.5cm、女性で0.6cm低くなるそうです。
平均身長は男性の方が女性より高いので、統計的には男子の方が10cmほど身長が高いカップルになります。しかし、これはあくまでも平均値であって、男性の方が極端に背が高いカップルもいますし、その反対に女性の方が背が高いカップルもいます。
私の後輩に190センチ近い身長の男性がいて、彼の結婚式に招待されたのですが、奥さんになる方は150センチくらいの身長だったので、かなりの身長差がありました。また、新郎側の両親は高身長で、新婦側の両親が小さかったこともあり、最後に両家が並んで挨拶をする場面では、まるで巨人族と小人族の結婚式のようでした。
知り合いの逆身長差カップルの旦那さんから、おもしろい結婚式の話を聞きました。その人の身長は160センチ前半ですが、奥さんの方は170センチは優にあります。また、旦那さんは痩せ型ですが、奥さんはどちらかと言えば、がっしりした体格でした。その知り合いの男性は冗談めかして、「彼女に本気で抑え込まれたら、起き上がることができません」と言っていました。その人は逆身長差には無頓着で、全く気にしていませんでした。
しかし、結婚式や披露宴の時には、周りの人達がそのことを許してくれなかったそうです。結婚式や披露宴の際には、並んで歩くことがあるので、結婚式場の人は身長差が出来るだけ目立たないようにと、”背が高くなる”シークレットシューズを勧めたそうです。最初は断っていたそうですが、式場係に強く説得されて、仕方なく厚底シューズを履いたそうです。
シークレットシューズのお陰で、見た目は身長が同じくらいの新郎新婦に見えたそうですが、普段履かない靴を履いたため、とても歩きづらかったと教えてくれました。本人は「スキーのジャンプをしているような、前のめりな感覚だった」と言っていました。それから「コケるのが心配で、常にヒヤヒヤしていた」とも教えてくれました。見栄えも大事ですが、せっかくの結婚式や披露宴が楽しめなくては、本末転倒です。
このエピソードを思い出しながら、世間的な常識ではなく、”あるがまま”が大事なのではないかと思いました。