ミッシェル・ポルナレフとエンゲルベルト・フンパーディンク
ミッシェル・ポルナレフは、フランスの歌手/シンガーソングライターです。日本でも、トヨタ・ビスタ、ホンダ・ゼスト、花王ソフィーナ・プリマヴィスタディアなど多くのCMにも使われている『シェリーに口づけ』は彼の代表曲です。Tout, tout pour ma chérie, ma chérie (トゥー トゥー トゥマ シェリー マ シェリー) ♬ で始まるこの曲を、一度は聞いたことがあるでしょう。
ポルナレフは、フランスでは国民的歌手としての人気があり、70年代前半の日本でも非常に人気でした。当時私は中学生で、ポルナレフの楽曲よりも、”ミッシェル・ポルナレフ”という名前の響きに感動した覚えがあります。その当時、インターネットなどは無いので、ミッシェル・ポルナレフがどんな人でどんな顔をしているのかなど、調べる手立てがありませんでしたが、”ミッシェル・ポルナレフ”という音の響きに、カッコ良さを感じていました。今なら、様々なことが瞬時で調べられるので、つくづく便利になったなぁと感慨深いです。
ところで、荒木飛呂彦先生のの漫画『ジョジョの奇妙な冒険』に登場するジャン=ピエール・ポルナレフは、このミッシェル・ポルナレフに由来しています。二人の容姿はあまり似ていませんが、オシャレなフランス人という共通点はあります。
ほぼ同世代にもう一人、”名前の響き”にカッコ良さを感じた歌手がいます。それが、エンゲルベルト・フンパーディンクです。フンパーディンクは、イギリスのポピュラー歌手で、本名はアーノルド・ジョージ・ドーシーと言います。芸名の由来は、ドイツの作曲家であるエンゲルベルト・フンパーディンクです。本家?のフンパーディンクは、『ヘンゼルとグレーテル』などのメルヘンオペラを作曲した人です。二代目?のフンパーディンクは、甘いマスクでバラードを得意とする歌手で、”キング・オブ・ロマンス”と呼ばれ、1960年代から1970年代にかけて、女性を中心に絶大な人気を誇りました。
でも私は、彼の楽曲に全く興味はありませんでした。興味があったのは、長ったらしい”エンゲルベルト・フンパーディンク”という名前です。この名前を舌を噛まずに言えると、何だか大人に近づいた気持ちになりました。この気持ちは説明するのが難しく、分かり難いと思います。当時の私は中学生で、カタカナ名前に憧れる中二病でした。
ポルナレフもフンパーディンクも長生きで、本記事の時点では、御健在のようです。カッコイイおじいちゃんには、素直に憧れます。
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