この前テレビをザッピングしていたら、とんでもなく辛そうな料理にチャレンジする番組に目が留まりました。色は真っ赤で、見るからに辛そうです。その番組では、芸能人が激辛料理を食べて、大汗をかきながら苦しむ様子が面白おかしく放映されていました。
最近、辛い物好きな若者が増えているようで、”辛い物耐性”の自慢が横行しているように思えます。私には”辛いものが食える”のが、なぜ自慢になるのかがサッパリわかりません。嗜好の問題で、辛いものが好きなら問題ありませんが、そうではないのに無理やり食べるのはどうかと思います。刺激の強い激辛料理は、食道や胃などに強いダメージを与えているのではないかと心配です。私は辛いものが苦手なので、特にそう思ってしまいます。
辛さには二種類あって、唐辛子などの辛さが辣)で、山椒のような痺れる辛さが麻です。かの番組では、ハバネロやジョロキアなどの唐辛子や、山椒がたっぷりと使われていました。見ているだけで辛そうでした。
食べ過ぎると体に良くなさそうな辛み成分・カプサイシンですが、日本では摂取量に明確な基準がないそうです。もちろん個人差が大きいでしょうから、医学的(科学的)な限界量を調べることは難しいでしょう。カプサイシンは、少量の場合は胃酸の分泌を抑え、胃粘膜の血流を増加させる働きがあるそうです。しかし大量に摂取すると、胃酸の分泌が増加して胃粘膜障害を起こし、胃炎や胃潰瘍になる可能性が高まります。やはり、ほどほどが良い気がします。
昔、日曜のお昼に『TVジョッキー』という若者向けの番組がありました。司会は当時大人気の司会者・土居まさるさんでした。この番組の中で『奇人変人コーナー』というのがありました。一般視聴者が応募してきて、彼らの特技を披露するという視聴者参加のコーナーでした。これに出ると、”白いフォークギター”と”エドウィンのジーンズ”がもらえました。若者たちは、このプレゼント欲しさに様々な特技を披露しました。本当にすごい特技もありましたが、なかには”ワサビ/カラシを大量に食べる”という我慢すればできそうな特技もありました。
しかし、自称・”辛い物耐性”がある若者ですが、チャレンジする人は多くても成功する人は稀でした。成功しても、次の日に体調不良になる人が多かったそうです。真偽のほどは定かではありませんが、ワサビ/カラシのチャレンジで、”その後に死亡したという噂”を聞いたことがありました。
何事も、やり過ぎはいけません。食欲を刺激する程度の辛さが適量です。