”白い山”と”黒い山”
モンブランと聞くと、黄色または茶色の栗のケーキを沿おう増する人が少なくないと思いますが、モンブラン(Mont Blanc)は、フランスとイタリアの国境に位置するヨーロッパアルプスの最高峰で、標高は4807.81 mです。フランス語でモン(Mont)は”山”、ブラン(Blanc)は”白”ですから、トータルでは”白い山”という意味になります。イタリア側では、同じ意味のイタリア語でモンテ・ビアンコ(Monte Bianco)と呼ばれています。
今から30年近く前、新婚旅行でヨーロッパに行った時に、当初の予定ではモンブラン観光がスケジュールの組み込まれていましたが、悪天候のため別の山に変更になりました。別の山というのがユングフラウ(Jungfrau;乙女)でした。ユングフラウには長いロープウェイがあって、頂上近くまで登山せずに行くことができました。しかし、8月というのにとっても寒かったことをよく覚えています。
白い山の次は”黒い山”ですが、こちらは山の名前ではなく国名です。モンテネグロ(Montenegro)とはヴェネト語で、黒い山を意味します。モンテネグロは、21世紀に独立を果たした比較的若い国家です。モンテネグロの前身はユーゴスラビア社会主義連邦共和国でしたが、ユーゴスラビアはチトー大統領亡きあと、国内紛争によってバラバラになりました。紆余曲折あって、2006年6月3日にモンテネグロが独立を宣言し、誕生しました。
日本には、石川県白山市と岐阜県大野郡白川村にまたがる場所に標高2,702mの活火山である白山があります。白山は、富士山、立山とともに日本三霊山?の一つを言われています。また、奥多摩・奥武蔵山域、東京都青梅市・西多摩郡奥多摩町・埼玉県飯能市の境には、標高842.3mの黒山があります。
ところで九州には、黒と白を混在させた『ブラックモンブラン』というアイスクリームがあります。これは九州のソールフード的なアイスで、佐賀県にある竹下製菓が製造・販売しています。名前の由来は、竹下小太郎前会長がアルプス山脈の最高峰・モンブランを目にしたとき、「この真っ白い山にチョコレートをかけて食べたらさぞ美味しいだろう」と思ったのがキッカケだったそうです。