超私的グルメ(1) ガーリックライス
いつまで続くかわかりませんが、超私的グルメでは、これまで食べた料理などの中で、私個人が感動したものを紹介します。基本的には、高級なものは出てきませんので、あしからず。第1回目はガーリックライスです。
はじめてガーリックライスを食べたのは、東京でした。東京に出張した際に、仕事関係の知人が、大きな鉄板で焼くステーキハウスに招待してくれました。ビールで乾杯を済ますと、白くて長い帽子をかぶった料理長(みたいな人)がおもむろに、調理を始めました。
最初に、四角い牛脂の塊を熱した鉄板に乗せました。しばらくすると、その塊から透明な油が出てきました。次に、スライスしたニンニクをその油に投入して、香ばしい香りがするまで炒めました。この牛脂とニンニクのコンビが、この後とんでもないことをやらかすとは、鉄板ステーキ初心者の私は、まだ知りませんでした。この儀式が終わると、ようやくお肉の出番です。たぶん、サーロインだったと思います。焼き方を聞かれても"ミディアム"ぐらいしか知らないので、そう答えました。いい感じで焼けた後に、ちょうどいい大きさに切り分けられて、ステーキが完成しました。派手なパフォーマンスとかは全くない、ごく基本的な調理法でした。
お肉は、まあまあ美味しかった思います。肉の他にも焼き野菜があって、ビール、ステーキ、焼き野菜でほぼ満腹になりました。ふと料理長を見ると、さっきまで放置していた牛脂とカリカリになったニンニクを2つの鉄ベラで細かく砕きだしました。「何やってんだろう・・・」と見ていると、ご飯を投入して焼き飯みたいなものを炒め始めました。炒め上がると、最後に塩・胡椒で味を調えました。
「さあ、どうぞ」と目の前に、ソレが出てきました。結構お腹もいっぱいだし、具が全く入っていない超シンプルな焼き飯は何だかなぁと思いつつ、招待されていた手前、仕方なく口を付けることにしました。一口食べた途端、「ウメー」と心の中で叫んでいました。それまで食べたステーキの味を忘れるくらい美味しい味でした。これが、私とガーリックライスのファーストコンタクトでした。残念ながら、このガーリックライスを超えるガーリックライスには、まだ出会えていません。