見出し画像

軍馬と競馬に関する話

少し前に、競走馬を擬人化した主人公たちがでてくる『ウマ娘』が話題になりました。といっても、私は最新のゲーム事情に疎いので、どんなゲームなのかは全く知りませんし、やったこともありません。今回は馬について思い出した話があるので、ここに書こうと思います。

軍馬ぐんばは、戦闘時の騎乗や輸送などを行うために軍隊で飼われた馬のことです。『どうする家康』の舞台でもある戦国時代、戦馬いくさうまは戦場に欠かせない存在でした。それから長い間、オートバイや自動車などが使われるようになるまでは、軍馬が移動手段や運搬手段の担い手でした。

日本では、太平洋戦争などで多くの軍馬が必要となったため、徴発令状を発効して馬を調達したそうです。この時の徴発令状が、その色から赤紙あかがみならぬ”青紙あおがみ”と呼ばれていました。太平洋戦争では約100万頭が動員され、未帰還馬は50万頭もいたそうです。つまり、戦争に動員された馬の半数は、戦争で亡くなったことになります。これはあまり知られていませんが、悲しい事実です。

私が大学生の頃、授業中の雑談で、先生から面白い話を聞きました。その先生の父親は職業軍人で、軍馬に関する部署で働いていたエライ人だったそうです。その父親はエライ人なので、馬の世話はしませんが、その部下たちが軍馬の世話や訓練を担当します。いわば、彼らは馬のプロフェッショナル集団です。

この部署が忘年会などの飲み会をする時には、まず資金稼ぎとして、部下たちが競馬に行くのだそうです。普段から馬と生活を共にし、馬を見慣れた軍人にとって、競走馬の能力やその日の体調を見分けるのは容易く、百発百中で1位を当てられたのだそうです。部下たちは、飲み会に必要な分だけを賭けて、予想を的中させたそうです。

軍属が賭け事に仕事を利用するのは、あまり褒められたことではありませんが、面白いエピソードだと思いました。でも、本当かな?。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?