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さびれた場所などを表現する場合に、よく「閑古鳥が鳴いている」という言葉を使います。長い間、閑古鳥は”架空の鳥”だと思っていましたが、じつは”実在の鳥”だということを最近知りました。
タイトル画の鳩のようなグレーの体の鳥、これが閑古鳥の正体です。鳥に詳しい人ならすぐわかると思いますが、この写真の主はカッコウ(郭公)です。要するに、閑古鳥はカッコウの別名なのです。
商売がうまくいってない暇なお店の状態を「閑古鳥が鳴く」というのは、諸説ありますが、カッコウの鳴き声がもの寂しい印象だったことや、人里離れた静かな山間にその鳴き声が寂しげに響くさまから、という理由からだそうです。
カッコウは、その鳴き声から、かっこうどり(郭公鳥)、がっぽうどり(合法鳥)などとも呼ばれています。カッコウの生息域は、ユーラシア・アフリカに広く分布していて、日本には夏鳥として高原に渡来します。カッコウは、自分では巣を作らず、モズやホオジロなどの別の鳥の巣に自分の卵を托す、いわゆる托卵をします。托卵された鳥の方はたまったものではありませんが・・・。
ところで、日本では『鳩時計』と言われている錘で動かす木製の振り子時計は、実は『カッコウ時計』(Cuckoo clock)です。私の家には、スイスで買ったカッコウ時計がありますが、窓から飛び出してくる鳥の鳴き声は、確かに「カッコー」と聞こえます。
カッコウは、ヨーロッパでは縁起の良い鳥とされているので”カッコウ時計”でも問題ないのですが、日本では閑古鳥のイメージがあって縁起が悪いことから、カッコウを鳩に変えたという説があります。
カッコウでは恰好悪かったかも?。