スポーツは、よく”筋書きのないドラマ”に例えられます。脚本家には書けないような、何が起こるかわからない展開や結末があるから、多くの人が感動します。
女子バスケットは初めての決勝進出で、6連覇中のアメリカと対戦し、善戦しましたが惜しくも敗戦し、銀メダルとなりました。それでも、歴史的な快挙です。特に、準決勝のフランス戦では、体格的に劣る町田選手が、頭一つ以上大きなフランスの選手を相手にして、アシスト数(18アシスト)でオリンピックの1試合最多記録を塗り替えました。写真は、その町田選手を祝福する、笑顔がまぶしい日本の選手たちです。
今回の東京オリンピックでは、大舞台でいつも以上の力を発揮してメダルを獲得した人たちがいる一方、期待に押しつぶされたのか、いつも通りの力を発揮できずに、メダルに手が届かなかった人たちがいます。もちろん、メダルを取ることがすべてではありませんが、メダルを獲得した選手たち、本当におめでとうございます。多分このメダルは、私たちが想像できないような苦労や努力をした結果なのでしょう。その他の選手たちにも、お疲れ様を言いたい気分です。
”筋書きのないドラマ”は矛盾した言葉です。というのも、決まった”筋書き”があるからこそ演劇や戯曲などの”ドラマ”が成立します。スポーツには、筋書きはありません。だからこそ、劇的な結末を迎えたスポーツの試合などについて、”並みの脚本家”ではとても筋書きを書くことができないドラマだ、という意味で、この言葉が使われます。
では、”並ではない凄腕の脚本家”は誰なのかというと、全知全能の神様??になります。ただし、この脚本家は怠け者らしく、万人に感動を与える劇的な脚本が書かれることは滅多にありません。もちろん、滅多にないからこそ感動があります。しかし、私たちの日常では、ドラマティックな展開が全く無い淡々とした退屈な日々が続きます。
今回のオリンピックで競技にピリオドを打つ人は、これでドラマは一区切りですが、このオリンピックがキッカケとなって新しいドラマが始まっているかもしれません。3年後のオリンピックでの、新たなドラマを心待ちにしています。
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