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フェイクが本物を超える時 カニとカニカマ

カニカマ(蟹蒲)は、カニカマボコ(蟹蒲鉾)の略で、風味・食感・形・色などを蟹の身に似せて作られた蒲鉾のことです。もちろんカマボコですから、主な原料はスケトウダラ(のスリ身)で、カニは全く入っていません。ブッチャケて言えば、カニのフェイク品ですが、いまや日本以外でも大人気です。むしろ、ヨーロッパでは日本以上に人気があります。

日本ではカニカマという名称が一般的ですが、ヨーロッパでは"surimi"(すり身)という名称で知られています。tunami(津波)のように、日本語がそのまま受け入れられた珍しい例です。また、アメリカでは”crab stick”や”imitation crab meat”(偽蟹?)などと呼ばれることが多いそうです。

世界中でのカニカマ消費量は以下の通りで、ヨーロッパが断トツです。中でも、フランスは日本以上の消費量です。意外なことに、アメリカの消費量も多くて、日本以上に人気があります。

第1位:ヨーロッパ全体 15万トン(フランスの消費量は年間5万トン超)
第2位:アメリカ 6万トン
第3位:日本 5万トン
*日本を含む世界のカニカマ消費量は年間50万トン超(推定)

世界のカニカマ消費量の推定値

日本のカニカマは赤色が一般的ですが、ヨーロッパのカニカマはオレンジ色をしています。これは、フランス沿岸で捕れるワタリガニが茹でるとオレンジ色になるためらしいです。カニカマも消費地に合わせて進化しています。カニカマは蟹のフェイク品として誕生しましたが、いまや”本家の蟹”を追い越す勢いです。

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