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 数年前です。奥歯のさらに奥の歯茎に違和感を覚えました。指で触ってみると、硬い歯のようモノが少しだけ頭を出していました。多くの人にとっては、「なんだ親不知か」程度の話ですが、この年になって親不知が生えてくるなんて想像もしませんでした。

 一般的に親不知は、比較的若い時に生えてくるそうですが、こんな年(年齢非公開)になってから生えてくるなんて聞いたことがありません。すかさずググってみると、歯医者さんのサイトに、高齢になってからも稀に生えてくることがあると書いてありました。

 大昔ですが、男性の4人に1人くらいの割合で親不知が生えない人がいる、という情報をどこかで聞いたか読んだ気がします。実際、父には1本も親知らずが生えていません。遺伝的にも、自分には親不知は生えないんだと決めてかかっていました。親不知が生える数年前、歯科医院で口腔全体のレントゲンを撮った時にも、「奥歯に親不知の影が見えますが、多分生えてこないでしょう」と歯医者さんに言われました。

 しかし、かなり遅れて親不知が私の所にやってきました。まだ1本だけで、しかも成長途中です。職場の同僚に、親不知が生えたことを話すと、「年を取ると、歯茎が弱って弛んでくるそうですよ。だから、親不知の頭が出てきたんじゃないですか」と冷静に言われました。「やっぱり、加齢が原因か・・・」。親不知は、いまも虫歯になることなく、少しづつ成長しています。

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