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若い頃から流行に振り回されることはありませんでしたが、いまだに流行には鈍感です。現代はスピード社会で、少し前に流行ったものがすぐに流行遅れになります。大変な世の中になりました。
ネットのニュースなどをコマメにチェックしていれば、ある程度流行に乗り遅れないようにできるのでしょうが、そんな努力はしたくありません。運良く知った時が、私のタイミングになります。
『新しい学生のリーダーズ』というグループが若者の間で流行っているというのを、NHKの歌番組で知りました。NHKに出演したということは、世間的にもかなり有名なはずですが、私は全く知りませんでした。彼女らは時代に逆行したロング丈のスカートのセーラー服姿で、竹刀を持っていたら間違いなく女番です。そんな彼女たちが歌うのは、『オトナブルー』という全盛期の昭和歌謡を思い起こさせる懐かしい曲調の歌でした。
歌詞から想像すると、『オトナブルー』は子供が大人の真似をする”大人ぶる”に掛けた題名だということがわかりました。歌はもちろんですが、独特な激しい踊りのパフォーマンスが人気の秘密のようです。私の勝手な解釈ですが、踊りは”オタ芸”が元になっているようで、常識に反して”女性がオタ芸をすること”が型破りな演出なのかもしれません。オジサンは、昭和歌謡テイストに魅了されました。
最近知ったもう一つの歌が『強風オールバック』です。この歌は、半年ほど前にネット界隈を急速に賑わしたボカロ曲で、カップヌードルのCMにも採用された歌です。歌詞に深い意味はありませんが、”強風の中で前に進めず、時折自分の髪が風のせいでオールバックになる”状況を可愛く歌っています。そんなに流行っている曲でも、半年経ってやっと知ることができました。
半年ならまだマシな方で、場合によっては1年以上経過してから、その当時の流行を知ることもよくあります。流行を追いかけることは楽しいかもしれませんが、常に熱意/熱量が必要です。流行に興味がないオジサンにとっては、このような鈍感さもある意味必要です。