№773 雨の日は靴磨き
雨の音は集中力が増すと言われています。
雨の日は、どんな風に過ごしていますか?
ボクは家の中にいて、ひとつのことに集中すると
めっちゃすっきりした気持ちになります。
ぼーっとした頭で、
ただ、ゆったりと手だけを動かすことで、
すべてが整っていくような気持ちになります。
玄関にお気に入りの椅子を置いて、
ゆっくりと靴を磨くのも好きな時間です。
革専用のクリームを柔らかい布につけて軽く拭いていくだけで、
目立つ汚れはみるみる取れていき、元の輝きを取り戻していきます。
毎日、外で少しずつ溜まったストレスが、
すっかり取り除かれていく感覚になります。
汚れを落とした後の保湿は、
ハンドクリームでも構いません。
もちろん、目立たないところで試してみて、
色ムラにならないかはチェックしてください。
ハンドクリームを指で直接、刷り込むように塗っていきます。
革も皮膚なので、ぐんぐん染み込み、艶が出てきます。
手で直接、皮(革)に触れ、磨いていく感覚は人肌に触れているようで落ち着くのかもしれません。
出先でも、ちょっとしたすきま時間に、
ハンドクリームを塗った手で革のバッグをマッサージするように撫でてあげます。
そうすると、みるみるうちに輝きが蘇ってきます。
バッグも靴も皮なので、保湿され、潤い、艶が出るのです。
特に靴は、一番汚れるアイテムであり、
目から一番遠いところにあるものです。
そんな場所がキレイで艶を保っていることは、
その人の品格を感じさせます。
一流と言われている友人の靴は、いつもピカピカでした。
そんな友達が通っていたのが、
プロの職人が靴を磨いてくれる、おしゃれなサロンです。
ボクもお気に入りの靴を持ち込んでみました。
カウンターでお茶やお酒をいただきながら、
素敵なスーツを着たプロの靴磨きの手順や技を目の前で見ることができます。
たっぷりと時間をかけて、靴に魂を吹き込んでくれます。
靴が生まれ変わっていく瞬間を眺めることができる上質な時間です。
その空間をイメージしながら家でもやってみます。
少し手のかかることを、ゆっくりとやることは、
今の時代には、ある意味、贅沢なことかもしれません。
雨の音とともに、時間がゆっくりとクラシック音楽のように流れていきます。
そして、心の汚れも雨とともに浄化されていく感覚にもなるので不思議です。
靴がピカピカになった後は、
自分をおもてなしするように、とっておきのお茶を丁寧に入れます。
普段は使わない、お客様用に買った上等なティーカップを使うと気分が上がります。
特別な茶葉の香りや、カップを丁寧に扱おうとする気持ちが、心を豊かにしてくれます。
こんな雨の日を過ごすと、次の日は決まって快晴、青空が広がります。
生まれ変わった靴を履く朝は、きっといいことがあると思えて足取りも軽くなるのです。
心も快晴、青空ってやつです。
皆さんもぜひ!!
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