№275 三人姉妹もたいへんだよね。

いつの時代も 人間は
「生きるのはつらい!」と嘆いているのです。

しかし生活は、依然として今のままでしょう。

生活はやっぱりむずかしく、
謎にみち、しかも幸福でしょう。

千年たったところで、人間はやっぱり
「ああ、生きるのは辛い!」と嘆息するでしょうが、
同時にまた、ちょうど今と同じく、
死を怖れ死にたくないと思うでしょう。
チェーホフ『三人姉妹』より。

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▼生きるのはつらいよね
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百年以上前の海外で、
このようなセリフが
舞台の上で吐かれていたのかと思うと、
ほんとうに、人間というのは
いつでもどこでも、同じようなことを飽きもせず、
進化もせず、よくもまあ考え続けているものだな、と
どこか不思議と気持ちのよい脱力感があります。

生きるということはやはり難しく、
つらく、ときに幸福で、謎に満ちているのです。

チェーホフはご存知だと思いますが、ロシアの作家です。
「小説=長編」という文学界に
「短編小説」で革命を起こしました。

「三人姉妹」は戯曲で、
姉妹たちが「よりよく生きる」ために悩み苦しみながら、
その意味をさぐってゆく物語です。

人生はままならぬもの、
という厳しい事実があり、
とても深く考えさせられますね。

そんなボクは
今日もままならない職場の中で
もがきながら生きています。

現場からは以上でーす。