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OKOWA TOKYO 6 ⑤

第三試合
先行の田中俊行さん。
JAPAN ROUND終了後に田中さんは、今回のこれが一番怖い話、もうないよと仰っていましたが、先を見据えた時にどの怖談を当ててくるのかは、あの田中さんでさえ避けては通れない道なんだと思いました。

田中さんは四の章から、実際に起きた事件に纏わる怖談をここぞという対戦で披露されてきたように思います。

シードとして参戦したJAPAN ROUNDでの怖談が素晴らしかっただけに、対戦相手の匠平さんだけでなく、この時の田中さん越えを果たさないと勝ち抜けないと思っていました。
これは匠平さんも同じ条件です。

各賞レースの優勝を総なめして、オカルトコレクターとして名を馳せる田中さんの元には沢山の怖談が集まってくるんですね。
その情報から実際に足を運び、物件なら借りよう!というスタイルはさすがオカルトコレクターです。

今回は先住者の残穢が色濃く残る物件の怖談を披露されました。
多分に漏れず格安の物件なのでしょうが、先住者が空けた大きな穴やそこで溺死していたことなど、身近にあるのに正体の分からない怖さが展開されていました。
しかもそれに触れたら終わりのような理不尽さが、実際に起きている物件です。
近所にやけに出入りの激しい、嫌な話が後を絶たない物件がある。
自分の住む街でも、ないとは限らないこの気持ち悪さ。
そんな噂のある場所なら、私だったら避けて通ると思います。
タムラさんの元に、お花屋さんが出なければいいのですが…。

TOKYO 6はあの田中さんもさすがに緊張されていたのでしょうか、オチから「ありがとうございました」までの間が短かったように感じました。
1秒にも満たない間なのですが、この余韻は田中さんの余裕を表していると感じました。

怖談の中での笑いを織り交ぜた緩急の付け方は、田中さんが飛び抜けていると思います。
芸人さんの枕とはまた違う、田中さんのキャラクターだからこそ起こるくすくす笑いは中盤を過ぎても散りばめられています。
怖談なのに笑いが起こることは避けたいはずです。
それでもしっかり怖さを植え付けていくのは、オカルトコレクター田中俊行であることの証左だと思いました。

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