鬱なので、TMS (磁気刺激治療)を受けてみた(2回目)
1回目を終えた翌日には、さっそく記念すべき第二回目だ。
しかし、鬱というのはやっかいなもので、本当に必要な時は、病院に行く事すら思いつかない。私は本来ならば本来に必要だった、あの起き上がれない時にこの治療を受けるべきだったのに、どうして多少なりとも元気になってから言っているのであろうか?
それでも私の鬱スコアは66である。40以上で鬱な所で66なので、先生からは、「君、これじゃ仕事なんて出来ないよ、集中できない状態なんだから」と言われた。「ああ、そうか。だからか」私はその言葉に救われた気がした。
さて、二回目のTMSは1回目より楽である。何しろ、目印となる水泳帽には、私の頭のどこにどれだけの強さで電流を流せば良いかが書いてあるのである。帽子がきちんと正しく被れているか確認できたら即施術である。
実は初めの数回は、慣れの為にも実際に必要な電流よりも弱めの半分くらいの強さの電流を流すのである。
はっきりいって、昨日より少し痛い。
「じゃ、昨日と同じ感じで流しますねー」と言われていたが、確実に昨日よりボルテージが上がっている気がする。なんというか、治療中の歯にちょっと響く感じがするのである。
前回妄想していた、私はバイオリンの先生の脳みそをインストールする話に意識を戻す事にした。えーと、前回は、トラウマがうっかりインストールされた所で終わったんだっけ。しかし、一度インストールしたものは、簡単に脳から消せそうにないな。その内、治験みたいに、インストールしたものにトラウマのような危険因子が含まれていないか確認する仕事とか出来たりするんじゃないだろうか?
それにしても、昔見た映画か何かで、精神疾患に電流を流すようなものを見た事がある。あの時は「おっそろしいな」と思っていたのに、何故私は今、自らの希望でこんな電流を脳に流し込んでいるのだろうか? そもそも、これをやったお陰で将来アルツハイマー型認知症が進みやすくなったりしないだろうか? そしてどうせなら、この苦痛を私を追い込んだ連中こそ受けるべきだ。
第二回が終わった。この日は、友達と病院近くのお寿司屋さんに行く予定だったので、いそいそとホヤを食べに行ったが、残念ながらホヤは売り切れていた。しかし、代わりに食べたウニは絶品であった。