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うろおぼえ満洲国 5日目(2018年5月28日)ハルビン市
聖ソフィア大聖堂(聖索菲亞教堂)
今日からはハルビン市を探索する。昨夜に訪れてライトアップされた外観だけ眺めた聖ソフィア大聖堂からスタートする。
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ロシア正教の教会である聖ソフィア大聖堂は、ハルビンの教会建築を代表する教会である。大きなドームが特徴的であり、いかにもロシア正教の雰囲気をまとっている。
このハルビン市ももちろん満洲国の一部だったわけだが、ロシア帝国が崩壊し、ソビエトが誕生したことによってハルビンに亡命するロシア人も多数存在した。ソビエトでは当然宗教は否定されるので、元からハルビン市に居住していたロシア人や亡命ロシア人にとっては、故国と違い堂々と信仰できたこの教会は大切なものであったに違いない。
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中央大街
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中央大街は聖ソフィア大聖堂も近く、帝政ロシア時代の建築を数多く残す歴史的な街並みである。満洲国時代も商業地・繁華街であったが、現在でも同じく観光客に人気のスポットだ。重厚な建築物ばかりだが、ケンタッキーなどのファストフードなど日本人にもお馴染みのお店も見かける。
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スターリン公園(斯大林公園)
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スターリン公園はハルビン市の位置する黒龍江省の代表的な河川、松花江沿いにある都市公園である。名前に迫力があるが、平和な公園である。たびたび松花江は氾濫したようで、洪水の記憶と復興を記念した防洪紀念塔がある。スターリンなのにはんらんしちゃうんだ…ふふっ
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太陽島公園、俄羅斯風情小鎮
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松花江の中州である太陽島は、その一部が公園として整備されている。先述の氷雪祭の会場のひとつにもなる。
この太陽島はロシア人のダーチャ(週末など休暇時に訪れる別荘・農園)があった場所で、その跡地が俄羅斯風情小鎮、いわゆるロシア風テーマパークとなっている。
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ロシア風テーマパークとなっている…のだが、正直取ってつけたようなロシア感が拭えなかった。時間も入場料もぼちぼち取られるし、お土産なんかも別に変わったものが置いてあるわけでもないので、暇でなかったらわざわざ行く必要はない。ダーチャの内装なんかも当時の様子を再現していたが、ハルビン市街地の街並みの方が余程見所がある。ここが悪いというよりもダーチャが地味なのか…
ロシア料理
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ハルビンに来たからにはロシア料理を食べないわけにはいかない。筆者は日本国内でも隙あらばロシア料理店に行っているが、より本場の味に近いだろう。件のソビエトロシアから亡命してきたロシア人の子孫の方が経営しているお店「露西亜」で昼食をとる。
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老道外中華バロック歴史文化区
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道外、すなわちロシア人居住地の外に中国人が居住していたわけだが、そこに西洋のバロック建築と中国建築が融合した中華バロックと呼ばれる建築文化が発生した。それを保存しつつ再開発したのがこのエリアである。中国でもレトロブームがあるようだが、それも相まって人気の観光地である。
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満洲国をさがして④
ハルビンヤマトホテル
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お忘れかもしれないが、満洲国時代の建築物のコーナー。こちらは長春にも存在していた南満洲鉄道経営の「ヤマトホテル」のハルビン版である。建築当初は別のホテルだったようだが、南満洲鉄道へと経営が移り、現在でもホテルとして営業している。館内も良好に当時の状態を保っている。
南満洲鉄道株式会社ハルビン事務所
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泣く子も黙る南満洲鉄道のハルビン事務所である。ハルビンは新京とを結んだ大幹線・京浜線の北端であり、満洲国の玄関口である大連から新京まで続く連京線を直通して、特急あじあ号を運行していた。あじあ号は流線型のボディを持つ機関車で牽引され、当時としては高速かつ高性能な列車で、当時から鉄道少年の憧れだったに違いない。
ハルビン特務機関
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ハルビン特務機関は、その名の通りハルビンの特務機関が利用していた建物である。現在は中国共産党の施設として利用されている。特務機関が何をしていたかって?知らないよ特務機関なんだから。
東清鉄道本社
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先述の帝政ロシアが建設した鉄道・東清鉄道の本社である。満洲国の建築物ではないが紹介する。現在では中国国鉄の哈爾浜鉄路局として利用されている。
東清鉄道倶楽部
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東清鉄道倶楽部は、東清鉄道の社員のための福利厚生施設で、レストラン、ダンスホール、図書館、映画上映などがあったそうである。こちらも満洲国というわけではない。東清鉄道本社の向かいに位置している。現在でも哈爾浜鉄路局の施設として、同じように利用されている。
南満洲鉄道ミカイ型蒸気機関車、客車
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これはまったく意図していなかったが、南満洲鉄道のミカイ型蒸気機関車が展示されていた。知らずにうろついてびっくりである。主に貨物輸送目的で使用されていた。満洲はもちろん日本国内でも製造され、南満洲鉄道が消滅した後も中国国鉄により生産が続けられたため日本製蒸気機関車で最多の生産台数を誇る大ベストセラー機関車である。かの有名なD51よりも多い。
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そして近くには満鉄時代の客車も展示されていた。大連で製造され、1998年まで使用されていたことが説明されていた。
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さらに内部に入ることもでき、中ではカフェが営業していた。入店しないわけにはいかない。当時の内装を再現しているわけではないが十分だ。店員さんのひとりがタブレットで日本のアニメを見ていた。タイトルまでは分からなかったが。
東清鉄道職員住宅
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近くには東清鉄道の職員住宅も現存している。内部は見ることができず、かなり老朽化していたので現在は特に利用されていないかもしれない。
東清鉄道宿舎
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詳細は不明ながら東清鉄道の職員向けの宿舎も現存している。現在では哈爾浜南崗展覧館という博物館として利用されている。この一帯は東清鉄道の街並みである。
ハルビンの夜景
ひとしきりうろついたらすっかり夜になっていたが、初日に到着してすぐに歩いたようにハルビンは夜も綺麗な街である。
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春餅
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夕食は老昌春餅というお店でこの地方名物の春餅をいただく。
肉や野菜などをクレープのような薄い生地に包んで食べるもので、本来は立春の日に食べるものだそうだが、このお店ではいつでも食べられる。
しかしこのお店、メニューが中国語表記のみで写真もない。言葉で説明されても尚更わからない。何の手がかりもない私は指をさして適当に注文することにした。
なんとか春餅を引き当てることには成功したが、問題は写真左上のぶよぶよした何かである。こんにゃくのような煮凝りのような謎の食べ物だが、味がなくぶよぶよしているだけなのでとにかく美味しくない。どう頑張っても味も食感も改善の余地はない。正しい食べ方があったとしたら教えていただきたい。
おまけ
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普段は使ってはいけないのか?怖くて扉は開けられなかった
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