#108 アナウンサは影の存在を徹底しているのか?

アナウンサはなるべく影のように目立たない事をあえて心掛けている人が多いのかと思う。それは面白い話をする人が限りなく少ないからである。
例外として、個人的に好きでアナウンサの中で群を抜いて面白いと思うのは古舘伊知郎さんである。話の構成力と芸人以上の卓越した言葉選びとセンテンス、饒舌で機転の利いた言葉の返し、そして話の着地(オチ)の付け方の上手さはまさにアナウンサの枠組みを超越した存在であり、天下一品である。

アナウンサは言葉遣いが人よりも長けていて、長い事アナウンサとして言葉を意識しながらその場でしっかりゲストでいらっしゃった方を支える役職として、番組の骨組み(名脇役)の存在として仕事を全うしてきたんだと尊敬の意味で感じながらテレビを拝見している。
一方で、最近のアナウンサは本筋の番組のアシスタントのみならず、写真集仕事やYouTubeゲーム配信といった副業仕事をする人がいる。
個人的にはあまり好みでは無い。アナウンサとしての強みを存分に発揮する言葉遣いに他のYouTuberより優れているならまだしも拝見すると素の自分というか例えばホラーゲームを配信している姿の言葉遣いはそっちのけで「ワァ〜!!!」や「ギャ〜!!!」など思いっきり発狂したり、言葉遣いの面から逸脱したYouTube配信をしている姿を拝見するともはや一切アナウンサの原型は無い。
そもそもYouTubeは水泳で喩えると、100m自由形のようなもので個人がやりたい事をやるがテーマである為、これ以上自分が何を喋ろうが変わる事は無いし、仕事とプライベートとのギャップが見れて嬉しいと思う人も多いだろう。
ただ、言葉遣いのコの字も無くなったアナウンサ、特に某キー局の男性アナウンサがYouTubeで素を曝け出した状態は激痛現役大学生のおもんない集団をみているようでなんとも居た堪れない気持ちになる。

今回何故こんな毒々しい投稿をしようと思ったのか。それは、この記事をみてこのテーマをnoteに綴る事を考えたのだが、つまり何が言いたかったかというとアナウンサは入社してから言葉のイントネーションを叩き込まれている事が面白さを阻害しているのでは無いかという事。28:13の所で宮司アナの「じゅ⤴︎うご⤵ね⤴︎ん⤵」という言葉のイントネーションが違うとばかり軽部アナは「じゅう⤵ご⤴︎ね⤴︎⤵」とすからず訂正していた。個人的には前者の言い方の方が断然面白いけど、こういうのもアナウンサは言葉遣いという観点から面白さを削いで言葉遣いを意識しているのかと感じる瞬間であった。

改めてアナウンサとして言葉遣いを意識していながら、しっかりとオチを付けて面白い達者なしゃべくりが出来る古舘伊知郎さんはアナウンサの宝であり、素晴らしい方だなと思う。自分はお笑い界の古舘伊知郎になりたいと心から思う。

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