【一般奏者目線】#空オケ の垂れ流し感想戦 #2【〜当日までのお話】
#1【当日のお話】はこちら。
今回は募集開始時〜当日までの思い出とか感想を書き連ねていきます。
途中耳を塞ぎたくなるような話があるかもしれません。でも空オケは最高にハッピーなto be continued…?を迎えたので、安心してください。私は空オケに救われてます。
今回も完全に個人の見解であり、団としての意見ではないことをご了承ください。
応募したときの話
私は空オケの前身である1日オフ会に参加していなかったので、正直空オケのことはよくわかっていませんでした。
空オケの前身となるオフ会についてはこちらに記載してあります。
私自身はゼルダの音楽をやりたいがために大学入学と共にバイオリンを始めたし、東京に戻ってきて楽器も2021年に購入して演奏活動再開したてだったので願ってもないチャンスでした。
でも正直悩んでた
なぜ悩んだかというと、どこのオーケストラもそうですけど色々なトラブルはつきものでして……。まして一発オケとなるとそういうことも発生しやすいんだろうな、と思う気持ちありました。
私は2016〜2020半ばまで静岡県浜松市で楽器開発に従事していて、半ば引退みたいな感じでサブカル演奏からは離れていました。そして当事者じゃない分そういうトラブルは俯瞰で見えてしまって、大切な友達同士が揉めるのを見るくらいなら、東京に戻ってもサブカル演奏とは関係ないとこに行こうかな、と思うほどでした(特定の団体がどう、とかではなく全体の雰囲気とかの話です。念の為)。
でも以前からお友達で、個人的には信頼できると思っている月見里楓ちゃん(@picc_kaede)が空オケについて
「とにかく編曲と運営が良い」
ということをかなり熱く宣伝していて、楓ちゃんがそこまで言うなら良いんだろうな〜と思って、ちょっと悩みつつも応募したのでした。
大正解でした。楓ちゃん本当に本当にありがとう。
楽譜読み合わせ会の話
楽譜読み合わせ会は、初回練習の前の2022年4月に行われました。
既に楽譜はほぼ共有されていて、製本も済ませていたのでめちゃくちゃに長いことはわかっていたのですが、その場で譜読みできるわけでもないし、何をやるんだろう?と思って向かったのを覚えています。
楽譜読み合わせ会では、編曲者の竜さんが編曲に込めた想いを、楽譜を見ながら一つ一つ説明していました。ちなみにその時の隣の席は、本番で同プルト(※Vnは二人一組で楽譜を使うため、プルトという括りがある)となるおおかなさん(@oh_canada_mo)でした。エモ。
ずっと話し続ける竜さんをみて「すっごいスカウォが好きなんだなー」と、ここでもクールぶっていたのを覚えています。不快ですが基本イキってます。上述した通り、何かあったときの予防線のためにあまり組織に執着したくないという気持ちがあったので。
それが少しずつ変わり始めた最初のきっかけは、楽譜読み合わせ会で初めて共有された、伝説のアンコール・ゼルダメドレーを見たときです。
「アンコール長ッッッッッ」が素直な感想です。でも、その楽譜にラインナップされている曲を見て、竜さんの意図にはすぐに気づきました。
「これ、ファイ(マスターソード)のために作られた楽譜だ」
2ndVnパートの話
私は2ndVnでした。私の楽器は低音の方がよく鳴る楽器だし、元々低音楽器をずっとやっていたのもあってか2ndの動きが基本的に好きなので。
自虐とかの話ではなく事実として、私は本当にバイオリンをあまり弾ける方ではありません。譜読みは遅いし、音程はすぐ崩れるし、本来なら一般オケで演奏するレベルに達していません。これはずっと思っていることです。
年数と努力の時間がものを言うバイオリンを大人になって始めて、しかも約四年のブランクがある私が今でも続けていることは、半ば地獄に自らを縛り続けているようなものです。でも好きだから辞められなくてここまで来てしまいました。
そんな私の隣でも2ndVnの人たちは何も言わず弾いてくれました。控えめで、練習のときにサイド(トップの隣)に座るのすら譲り合ってしまうような可愛らしく、優しい人たちです。
本番で物凄く格好いいソロを決めたフロルさん(@fuloru169)は根気強く指導をしてくれるし、はのんさん(@hanon_play)はいつまでもクールぶってる私に常に元気に声をかけてくれるし、かなり救われました。
そして同プルトとなったおおかなさんはめちゃくちゃストイックで、いつも合奏中気になった練習したい箇所に付箋を貼ったり剥がしたりして、その流れるような所作に惚れ惚れしていました。演奏に関しても物凄く助かりました。私は彼女の姿勢を見習いたいです。
最後には「とにさいさん(宮本の別名)が演奏中に落ちたら私も落ちちゃうよ」とまで言ってくれたはのんさん、その言葉めちゃくちゃ大切にします。
印象に残っている話
コンマスであるむっこーさん(@2108113)は合奏中にいくつものヒントを与えてくれました。
そんななかで特に印象に残っているのが
「ここ、スネア5回って覚えといて」
という指示です。ギラヒム様戦のBGMは全体を通して3回ほど演奏されますが、最後のギラヒム様戦の音楽の入りがなかなか揃わなかったときに出してくれたヒントです。
ギラヒム様戦はオーケストラヒット(オケ全体一斉に音を発する奏法)が効果的に使われているので、それぞれが思い思いに入ると事故ります。
そんな中に出されたヒントがもうオケ全員にドンピシャだったのか、その後の練習でずれることはありませんでした。
スネアが5回鳴ったら入る。
この指示は最後まで全員の指標、そしてオーケストラヒットで入る緊張感に対する心の支えになっていたんじゃないかな、と思っています。コンマス様がオケにかけた魔法のひとつです。
練習の話
実は私、本番を迎える直前の9月の練習をかなり休んでいました。練習回数が少ない別団体の練習と本番が重なっていたため、どうしても出席できなかったからです。単純に私のスケジュール管理不足で、本当に申し訳ないと今でも思っています。
最後に出席した通常練習は、8月の終わりでした。自分のことを棚に上げてその練習の正直な感想を述べると「本当に演奏会迎えられるのかな?」。
みんな技術は持っているのに、いまいちまとまってない気がする。ゲーム音楽はリズム難しいし、音も手癖でどうにかなるものじゃないから、本番でド緊張してる中だとすぐに止まりそう。このままなんとなくなあなあで終わっちゃうのかな。そんな風に思いました。
そんな状況を打破してくれたのは、楓ちゃんの宣伝ツイートだと思っています。
見てわかる通り、超バズってます。私は昔からゼルダ界隈を覗いているので気づいたのですが、ゼルダが好きな人にめちゃくちゃ届いてました。見たことある絵師さん、物書きさん、コスプレイヤーさん、考察屋さん……たくさんのゼルダ好きに届いています。
このツイートのおかげか、来てくださるお客様の「楽しみ!」。そして来れないお客様の「行きたかった!行ける方楽しんできて!」という優しい声が散見され始めて、ついにはチケット完売。
やはりお客様が楽しみにしてくださっている、というのは奏者にとって絶大な力を持つようで……別団体の本番明けに9/25のGP(※本番前に行う、本番を想定した通し練習)に参加したとき、失礼ですがまるで違うオケに乗ったかのような感覚を味わいました。
演奏クオリティが爆上がりしていたからです。
元々演奏技術は持っている人たちなので、技術的には問題なし。一番の問題は「同じ方向を向けているかどうか」だったんだと思います。具体的にいうと本番というド緊張の場でもお互いにカバーしあって、冷静に優しくリカバリできるぐらいには、同じ方向を向けていたと思います。
本番でお客様に良い演奏をお届けできたことは、とても嬉しいです。
でもそれ以上に、楽しみな気持ちを率直に伝えてくださったお客様に「ありがとう」を伝えたいです。運営でもない私が言うのも変ですが、演奏会を一緒になって作り上げてくれて、本当にありがとうございました。
他の団員の皆さんがどう思っているかは正直わかりません。私がいなかった空白の3週間の間、別の何かが起こっていたのかもしれないです。
でも少なくとも私は「なあなあになっちゃうのかな」という漠然とした不安が、お客様の楽しみという素直な気持ちによって払拭されたことは伝えたいです。
インタビューの話
書くか迷いましたが、書いておきます。
私の自主企画で、運営のお二人と指揮者の田中先生にインタビューを実施しました。
私本当に最近ライター活動を始めて、少しずつメディアに載せてもらえるようになったので、インタビューの経験を積みたいという打算的な想いも正直もありました。
でも一方で、この演奏会がサブカル演奏界隈外に広がってほしいという想いが強くて自主企画したのも本当です。だからこそ2回に分けて実施させていただいたのでした。
上記の気持ちは運営の御二方と同じ方向を向けていたようだったので、安心しました。
これから、皆様どんどんサブカル演奏会にお越しいただける、もしくは参加いただけるとありがたいです。ゼルダの演奏会は多いですから。
演奏会後の話
たくさんの愛に溢れた演奏会本番を成功させた後、空オケの合言葉は「ありがとう」になっていました。
だって「せーの!」で団員全員から自然に出てきた言葉が「ありがとう〜!」ですよ?こんな風に全員が同じ方向を向いて、愛に溢れた団体は早々生まれないです。
空オケは一旦解散(…するの?)ですが、今でも #空オケ で楽しかったね、また会おうね、今度一緒に演奏しようね、と口々に言い合っています。覗いてみてください。
いくつもの要素が積み重なって空オケは最高の終焉を迎えましたが、そもそも運営の二人が本当に素晴らしかったというのは大きな要素を占めていると思っています。
「大切な人の、助けになりたい」
スカウォのキャッチフレーズですが、空オケの大切な人は間違いなく運営の竜さん(@ryuchan_GGWL)とあいらさん(@NOTSWOJECNAILLA)でした。
このキャッチフレーズは本当に本質を突いていて、二人のためならなんでも助けになりたいと私は思えてしまいます。もちろん田中先生、空オケの団員に対してもです!
「大切な人の、助けになりたい」それを体現できたらからこそ、空オケの演奏会は成功したのかな。
そんな風に思えてならないのです。