2021年12月6日週 『笹塚日記 ご隠居篇』、『まんが訳 稲生物怪録』
読了本
目黒考二『笹塚日記 ご隠居篇』
ふと、目黒考二の『笹塚日記』を思い出して、Amazonをつらつら見ていたら、最終巻のご隠居篇を読んだような、読んでなかったようなあやふやな気分になった。気になったら読まずにいられず、ポチる直前までいった。いやいや、儂のことだ。きっと買ってるし読んでると思って、家探しをすると果たして、かの本、転がり出てきたではないか。しかも、残り10ページほどを読み残している。危うくダブるところだった。どうせなので残り10ページを読み終えてしまおうと10分ほどかけて読み終えた。バンザイ。
これで、笹塚時代の本の雑誌社とのケリがついた。ケリがついたと言っても儂と本の雑誌社には出版社と読者以外のつながりはないのだが。
10年の積読、お疲れさまでした。
『まんが訳 稲生物怪録』
稲生物怪録という江戸時代の書物をいつどこで知ったのか覚えてはいないけど、とにかく、前々から気になっており、1ヶ月ほど前かもっと前か、これも記憶が定かではないが、書店で新しく出た新書として『まんが訳 稲生物怪録』が平積みにされているのを見かけた。このときは、まんが訳に引っかかって「どうせならちゃんと文字で読みたいな」と思ってスルーしていた。選ぶのであれば、角川ソフィア文庫で京極夏彦訳にしようと思っていた。ところが、つい先日近場の本屋に立ち寄ったときに「なんでもいいから本を買いたい欲」がふつふつと湧き、手に取ったのが運の尽き、余った図書カードNEXTがあるのもあって買ってしまったではないか。即日読了。
稲生物怪録は江戸時代に広島三次の武士・稲生平太郎宅で一ヶ月に渡って起こった怪異についての記録である。のちに絵巻になった。まんが訳とはその絵巻を切り貼りしてマンガの形に再構成したもの。新たに漫画で書き下ろしたものではない。
いろんな怪異が描かれているが、百鬼夜行好きとしては、平太郎の家に怪異を起こした山本(サンモト)五郎左衛門が庭一杯の供回りとともに天空に帰っていくところがたまらなかった。
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今週はこんなところで。