テンカラでいちばん大事なこと(私感)
テンカラ釣りを始めたい人、始めたての人向けの記事です。
ハウツー系ではなく、僕が一番大事にしてることを偉そうに記しました。
そもそもテンカラって
渓流釣りの釣法のひとつにテンカラというのがありまして。
僕はこれが大好きなんです。釣りのなかで一番軽装でシンプル。簡単にいえば、竿と2種類の糸、そして毛鉤。これだけあればできちゃう超ULフィッシング。
釣り方は竿のしなりを利用して軽い糸をムチのように操り、毛鉤を6mほど先の水面にそっと落とします。2〜3秒ほど毛鉤を流している間に、イワナやヤマメが虫と間違えて毛鉤をパクっと。グンと竿を立て合わせるとビュッと糸が走る。。。
あかん書いているだけでそわそわしてしまう。
とまぁ単純な装備の、単純な釣りなんだけど、それだけに難しいテクニックが必要なんじゃないんですか?とよく聞かれます。確かに竿を買ってそのまま釣り場直行で釣れるほど甘くはないけども、それはどんな釣りも一緒です。ただテンカラはテクニックとしては竿の振り方さえ覚えてしまえばなんとか釣りはできます。いままで何人かに教えたことあるけど、勘のいい人だと5分ほどでマスターしてしまう、そんなレベルです。
釣れる人と釣れない人
それでも同じ川に入って同条件で竿を振っているのに、簡単に釣れる人となかなか釣れない人に分かれます。その違いは何でしょうか?
●ステルス、隠密
僕はテンカラにおいて、これがいちばん大事なことで、釣れる釣れないの差はこれじゃないかと思っています。渓流魚は警戒心がかなり強い。うかつに魚の間合いに入ろうもんならたちまち逃げられる。か、バカにされる(見えてるのに釣れない状態)。でもテンカラ経験の浅い人に限って間合いが分からずバシャバシャと近づいてしまう。ただでさえキャスティングの技術がなく毛鉤を遠くに落とせず間合いが詰まってしまうのに。
昔、毛鉤山人という人が、木化け石化けという術を使い、自身の姿を消してイワナを釣っていた。要は周りの景色と同化して気配を消すという釣り方なんだけど、まさにその通りで、渓流ではそろりそろり忍者のように動き、自然と一体化しなくてはならないのです。(ちなみに毛鉤山人は釣りキチ三平という漫画の登場人物)
ほかは適当でもなんとかなる
他にも大事なことはいくつかあるけど、最初は適当でもなんとかなっちゃいます。例えば、
●ポイントの見極め
ポイントを見誤って魚がいなければすぐ諦めよう。もしそこに魚がいれば1投目で出てくることがほとんど。2〜3投して空振ったら次のポイント行けばいいんです。魚は他にもいますから。
●毛針の選定
好きな毛鉤1種に絞ろう。ドライとか逆さ毛鉤とか。なんならサイズや色も1種。あれこれ悩む時間や付け替える時間を釣りにまわして、その毛鉤を好む魚だけをターゲットにした方が効率がいい。
もちろん毛鉤をあれこれ悩む時間、想像する時間も楽しい。
●キャスティングの技術
キャスティングについてはもちろん大事だけど、毛鉤を静かに着水させる技術さえマスターすれば他のスキルがなくてもなんとかなる。
竿と糸と毛鉤のみのシンプルな装備だけに、数を釣るとか大物を釣るには、それなりの知恵と工夫と体力が必要だけど、とりあえず、まず1匹釣りたいなら、ともあれステルス。木化け石化け隠密行動。これが最重要事項なのだと思います。
と、ここまで読んでいただいてあれなんですが、楽しければOKなのであまり神経質にならなくても良いかもですね。ぶっちゃけ例えボウズでも、きれいな川、美しい山、おいしい空気を感じながらカップラーメンでも食べられれば満足しちゃいますから。
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