【東大受験生に問う】ハーバード大学教授・マイケル・サンデル先生『実力も運のうち 能力主義は正義か?』
皆さんこんにちは!
東京大学を志望している『闇の皇帝セルダン(seldon)』といいます。
11月に入り受験勉強が佳境に差し掛かってきましたね。
正直私も与えられた時間の全てを受験勉強の内容に注ぎたいと思いつつも、やはり脳や思考に少しの空白をもたらさないと停滞してしまうという感覚があるため、少しの時間で読みたい本を読んだりしています。
その方が結果的に勉強を続けることができると実感しているからになりますね。
特に勉強をしていると、このマイケル・サンデル教授の著書である『実力も運のうち 能力主義は正義か?』の本の内容が思い出される時があります。
マイケル・サンデル教授はハーバード大学の哲学や政治学の教授です。
その中でも本書は能力主義の問題点に焦点を当てた一冊です。
ちょうどタイミング良く読み終わりましたので、せっかくならば少しでも学びを共有したいと思いました。
サンデル教授は個人の成功が才能や努力の結果とされる「能力主義」の社会が、逆に不平等や分断を助長していると本書で指摘しています。
彼は成功には個人の力だけでなく、運や環境も大きく影響していると論じ、すべてを自己責任とする価値観がもたらす負の側面を強調しています。
これにより、人々が互いを見下したり自己責任を過度に強調する社会の危険性を警告し、もっと共感と連帯に基づく公正な社会の必要性を提案しています。
日本社会をとってみても、ある種大学受験という枠組みで、ある程度の『能力』を最初に測られ、そこから就職活動などを通じて、より一定程度の選別がなされます。
大学入試の段階で一度「能力」によるふるい分けが行われ、特定の大学に進学できたかどうかが、その後のキャリアや生活にも大きく影響を与えます。
こうした制度のもとでは、個人が努力し、成果を得られたことが自己の価値の証明として捉えられがちですが、同時にその影で、運や家庭環境といった要素が軽視されてしまう傾向も見られます。
サンデル教授が指摘する「能力主義の罠」は、日本における学歴社会の中でも強く現れているのかもしれません。
例えば、入試本番での健康状態や家庭での支援環境、教育の質といったさまざまな要因が、本人の努力の成否を左右しているにもかかわらず、失敗の責任がすべて自分に帰されることが少なくないでしょう。
これにより、若者が自己価値を過度に学歴に依存し、自信を喪失する原因になりかねません。
サンデル教授の提案する共感と連帯に基づく社会に目を向けると、能力や成果だけでなく、背景にあるさまざまな要因や個人の価値を認める風潮が、今後の日本社会には求められるのではないでしょうか。
大学や就職活動における「成功」だけで人を評価しない、より多様で公正な仕組みづくりが必要だと考えさせられます。
どうしても受験勉強中は視野が狭くなりがちです。
受験勉強というものに全力で向き合っているからこそ、そうなるのもむしろ正解なのかもしれません。
しかし少しでも自分の勉強を促進させるためにも、自分の考えを深めるためにもこのような読書を随所に挟むのも有効な気がしています。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
難関大受験を考えている方はぜひ一緒に頑張っていきましょう!
今回も読んでいただいてありがとうございます。
次回の記事も楽しみにしていてほしいです。
YouTubeも定期的に更新しています。
もし良かったら見てみてほしいです。
闇の皇帝セルダン(seldon)
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