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「個人識別符号」の定義
「個人識別符号」とは、当該情報単体から特定の個人を識別できるものとして個人情報の保護に関する法律施行令(平成 15 年政令第 507 号。以下「政令」という。) に定められた文字、番号、記号その他の符号をいい、これに該当するものが含まれる情報は個人情報となる(※)。
具体的な内容は、政令第 1 条及び個人情報の保護に関する法律施行規則(平成 28 年個人情報保護委員会規則第 3 号。以下「規則」という。)第 2 条から第 4 条までに定めるとおりである。
政令第 1 条第 1 号においては、 同号イ から トまでに掲げる身体の特徴のいずれかを電子計算機の用に供するために変換した文字、番号、記号その他の符号のうち、「特定の個人を識別するに足りるものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に適合するもの」 が個人識別符号に該当するとされている。
当該基準は規則第 2 条において定められているところ、 この基準に適合し、個人識別符号に該当することとなるものは次のとおりである。
イ 細胞から採取されたデオキシリボ核酸(別名 DNA)を構成する塩基の配列
ゲノムデータ(細胞から採取されたデオキシリボ核酸(別名 DNA)を構成する塩基の配列を文字列で表記したもの)のうち、全核ゲノムシークエンスデータ、全エクソームシークエンスデータ、全ゲノム一塩基多型(single nucleotide polymorphism:SNP)データ、互いに独立な 40 箇所以上の SNP から構成されるシークエンスデータ、9 座位以上の 4 塩基単位の繰り返し配列(short tandem repeat: STR)等の遺伝型情報により本人を認証することができるようにしたもの
ロ 顔の骨格及び皮膚の色並びに目、鼻、口その他の顔の部位の位置及び形状によって定まる容貌
顔の骨格及び皮膚の色並びに目、鼻、口その他の顔の部位の位置及び形状から抽出した特徴情報を、本人を認証することを目的とした装置やソフトウェアにより、本人を認証することができるようにしたもの
ハ 虹彩の表面の起伏により形成される線状の模様
虹彩の表面の起伏により形成される線状の模様から、赤外光や可視光等を用い、抽出した特徴情報を、本人を認証することを目的とした装置やソフトウェアにより、本人を認証することができるようにしたもの
ニ 発声の際の声帯の振動、声門の開閉並びに声道の形状及びその変化によって定まる声の質
音声から抽出した発声の際の声帯の振動、声門の開閉並びに声道の形状及びその変化に関する特徴情報を、話者認識システム等本人を認証することを目的とした装置やソフトウェアにより、本人を認証することができるようにしたもの
ホ 歩行の際の姿勢及び両腕の動作、歩幅その他の歩行の態様
歩行の際の姿勢及び両腕の動作、歩幅その他の歩行の態様から抽出した特徴情報を、本人を認証することを目的とした装置やソフトウェアにより、本人を認証することができるようにしたもの
ヘ 手のひら又は手の甲若しくは指の皮下の静脈の分岐及び端点によって定まるその静脈の形状
手のひら又は手の甲若しくは指の皮下の静脈の分岐及び端点によって定まるその静脈の形状等から、赤外光や可視光等を用い抽出した特徴情報を、本人を認証することを目的とした装置やソフトウェアにより、本人を認証することができるようにしたもの
ト 指紋又は掌紋
(指紋)指の表面の隆線等で形成された指紋から抽出した特徴情報を、本人を認証することを目的とした装置やソフトウェアにより、本人を認証することができるようにしたもの
(掌紋)手のひらの表面の隆線や皺等で形成された掌紋から抽出した特徴情報を、本人を認証することを目的とした装置やソフトウェアにより、本人を認証することができるようにしたもの
チ 組合せ
政令第 1 条第 1 号イからトまでに掲げるものから抽出した特徴情報を、組み合わせ、本人を認証することを目的とした装置やソフトウェアにより、本人を認証することができるようにしたもの
🍀「個人識別符号」のQ&A
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【注釈】
(※)「その利用者若しくは購入者又は発行を受ける者ごとに異なるものとなるように」(法第 2 条第 2 項第 2 号)とは、文字、番号、記号その他の符号が利用者等によって異なるようにすることをいう。
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【条文】
法第 2 条(第 2 項)
この法律において「個人識別符号」とは、次の各号のいずれかに該当する文字、番号、記号その他の符号のうち、政令で定めるもの(政令第 1 条参照)をいう。
(1) 特定の個人の身体の一部の特徴を電子計算機の用に供するために変換した文字、番号、記号その他の符号であって、当該特定の個人を識別することができるもの
(2) 個人に提供される役務の利用若しくは個人に販売される商品の購入に関し割り当てられ、又は個人に発行されるカードその他の書類に記載され、若しくは電磁的方式により記録された文字、番号、記号その他の符号であって、その利用者若しくは購入者又は発行を受ける者ごとに異なるものとなるように割り当てられ、又は記載され、若しくは記録されることにより、特定の利用者若しくは購入者又は発行を受ける者を識別することができるもの
【個人情報の保護に関する法律施行令】
政令第 1 条
法第 2 条(第 2 項)の「政令で定める文字、番号、記号その他の符号」は、次に掲げるものとする。
(1) 次に掲げる身体の特徴のいずれかを電子計算機の用に供するために変換した文字、番号、記号その他の符号であって、特定の個人を識別するに足りるものとして個人情報保護委員会規則で定める基準に適合するもの
イ 細胞から採取されたデオキシリボ核酸(別名 DNA)を構成する塩基の配列
ロ 顔の骨格及び皮膚の色並びに目、鼻、口その他の顔の部位の位置及び形状によって定まる容貌
ハ 虹彩の表面の起伏により形成される線状の模様
ニ 発声の際の声帯の振動、声門の開閉並びに声道の形状及びその変化
ホ 歩行の際の姿勢及び両腕の動作、歩幅その他の歩行の態様
ヘ 手のひら又は手の甲若しくは指の皮下の静脈の分岐及び端点によって定まるその静脈の形状
ト 指紋又は掌紋
(2) 旅券法(昭和 26 年法律第 267 号)第 6 条第 1 項第 1 号の旅券の番号
(3) 国民年金法(昭和 34 年法律第 141 号)第 14 条に規定する基礎年金番号
(4) 道路交通法(昭和 35 年法律第 105 号)第 93 条第 1 項第 1 号の免許証の番号
(5) 住民基本台帳法(昭和 42 年法律第 81 号)第 7 条第 13 号に規定する住民票コード
(6) 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成 25 年法律第 27 号)第 2 条第 5 項に規定する個人番号
(7) 次に掲げる証明書にその発行を受ける者ごとに異なるものとなるように記載された個人情報保護委員会規則で定める文字、番号、記号その他の符号
イ 国民健康保険法(昭和 33 年法律第 192 号)第 9 条第 2 項の被保険者証
ロ 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和 57 年法律第 80 号)第 54 条第 3 項の被保険者証
ハ 介護保険法(平成 9 年法律第 123 号)第 12 条第 3 項の被保険者証
(8) その他前各号に準ずるものとして個人情報保護委員会規則で定める文字、番号、記号その他の符号
【個人情報保護委員会規則】
規則第 2 条
政令第 1 条第 1 号の個人情報保護委員会規則で定める基準は、特定の個人を識別することができる水準が確保されるよう、適切な範囲を適切な手法により電子計算機の用に供するために変換することとする。
規則第 3 条
政令第 1 条第 7 号の個人情報保護委員会規則で定める文字、番号、記号その他の符号は、次の各号に掲げる証明書ごとに、それぞれ当該各号に定めるものとする。
(1) 政令第 1 条第 7 号イに掲げる証明書 国民健康保険法(昭和 33 年法律第 192 号)第 111 条の 2 第 1 項に規定する保険者番号及び被保険者記号・番号
(2) 政令第 1 条第 7 号ロに掲げる証明書 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和 57年法律第 80 号)第 161 条の 2 第 1 項に規定する保険者番号及び被保険者番号
(3) 政令第 1 条第 7 号ハに掲げる証明書 同号ハに掲げる証明書の番号及び保険者番号
規則第 4 条
政令第 1 条第 8 号の個人情報保護委員会規則で定める文字、番号、記号その他の符号は、次に掲げるものとする。
(1) 健康保険法(大正 11 年法律第 70 号)第 3 条第 11 項に規定する保険者番号及び同条第 12 項に規定する被保険者等記号・番号
(2) 船員保険法(昭和 14 年法律第 73 号)第 2 条第 10 項に規定する保険者番号及び同条第 11 項に規定する被保険者等記号・番号
(3) 出入国管理及び難民認定法(昭和 26 年政令第 319 号)第 2 条第 5 号に規定する旅券(日本国政府の発行したものを除く。)の番号
(4) 出入国管理及び難民認定法第 19 条の 4 第 1 項第 5 号の在留カードの番号
(5) 私立学校教職員共済法(昭和 28 年法律第 245 号)第 45 条第 1 項に規定する保険者番号及び加入者等記号・番号
(6) 国家公務員共済組合法(昭和 33 年法律第 128 号)第 112 条の 2 第 1 項に規定する保険者番号及び組合員等記号・番号
(7) 地方公務員等共済組合法(昭和 37 年法律第 152 号)第 144 条の 24 の 2 第 1 項に規定する保険者番号及び組合員等記号・番号
(8) 雇用保険法施行規則(昭和 50 年労働省令第 3 号)第 10 条第 1 項の雇用保険被保険者証の被保険者番号
(9) 日本国との平和条約に基づき日本の国籍を離脱した者等の出入国管理に関する特例法(平成 3 年法律第 71 号)第 8 条第 1 項第 3 号の特別永住者証明書の番号
引用:
個人情報保護法ガイドライン(通則編)(PDF : 1413KB)
個人識別符号(法第 2 条第 2 項関係)
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【その他の用語の定義は?】
以上です。