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「匿名加工情報」の定義

「匿名加工情報」とは、個人情報を個人情報の区分に応じて定められた措置を講じて特定の個人を識別することができないように加工して得られる個人に関する情報であって、当該個人情報を復元して特定の個人を再識別することができないようにしたものをいう。

法第 2 条第 1 項第 1 号に該当する「当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別できるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)」 である個人情報の場合には、「特定の個人を識別することができないように個人情報を加工」とは、 特定の個人を識別することができなくなるように当該個人情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等を削除することを意味する。

法第 2 条第 1 項第 2 号に該当する「個人識別符号が含まれる」個人情報の場合には、「特定の個人を識別することができないように個人情報を加工」とは、当該個人情報に含まれる個人識別符号の全部を特定の個人を識別することができなくなるように削除することを意味する。

この措置を講じた上で、まだなお法第 2 条第 1 項第 1 号に該当する個人情報であった場合には、同号に該当する個人情報としての加工を行う必要がある。

「削除すること」には、「当該一部の記述等」又は「当該個人識別符号」を「復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む」とされている。

「復元することのできる規則性を有しない方法」とは置き換えた記述から、置き換える前の特定の個人を識別することとなる記述等又は個人識別符号の内容を復元することができない方法である。

なお、 法において「特定の個人を識別することができる」とは、 情報単体又は複数の情報を組み合わせて保存されているものから社会通念上そのように判断できるものをいい、一般人の判断力又は理解力をもって生存する具体的な人物と情報の間に同一性を認めるに至ることができるかどうかによるものである。 

匿名加工情報に求められる「特定の個人を識別することができない」という 要件は、あらゆる手法によって特定することができないよう技術的側面から全ての可能性を排除することまでを求めるものではなく、少なくとも、一般人及び一般的な事業者の能力、 手法等を基準として当該情報を個人情報取扱事業者又は匿名加工情報取扱事業者が通常の方法により特定できないような状態にすることを求めるものである。

また、「当該個人情報を復元することができないようにしたもの」とは、通常の方法では、匿名加工情報から 匿名加工情報の作成の元となった個人情報に含まれていた特定の個人を識別することとなる記述等又は個人識別符号の内容を特定すること等により、匿名加工情報を個人情報に戻すことができない状態にすることをいう。

「当該個人情報を復元することができないようにしたもの」という要件は、あらゆる手法によって復元することができないよう技術的側面から全ての可能性を排除することまでを求めるものではなく、少なくとも、一般人及び一般的な事業者の能力、 手法等を基準として当該情報を個人情報取扱事業者又は匿名加工情報取扱事業者が通常の方法により復元できないような状態にすることを求めるものである。

匿名加工情報を作成するときは、法第 43 条第 1 項に規定する規則で定める基準に従って加工する必要があり、法第 2 条第 6 項に定める措置を含む必要な措置は当該規則で定めている

(匿名加工情報の作成に必要な加工義務については、 3-2-2(匿名加工情報の適正な加工) 参照) 。

なお、「統計情報」 は、 複数人の情報から共通要素に係る項目を抽出して同じ分類ごとに集計して得られるデータであり 、 集団の傾向又は性質などを数量的に把握するものである。

したがって、 統計情報は、 特定の個人との対応関係が排斥されている限りにおいては、 法における「個人に関する情報」に該当するものではないため、規制の対象外となる。


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【条文】

法第 2 条(第 6 項)

6 この法律において「匿名加工情報」とは、次の各号に掲げる個人情報の区分に応じて当該各号に定める措置を講じて特定の個人を識別することができないように個人情報を加工して得られる個人に関する情報であって、当該個人情報を復元することができないようにしたものをいう。

(1) 第 1 項第 1 号に該当する個人情報 当該個人情報に含まれる記述等の一部を削除すること。

(当該一部の記述等を復元することのできる規則性を有しない方法により他の記述等に置き換えることを含む。)

(2) 第 1 項第 2 号に該当する個人情報 当該個人情報に含まれる個人識別符号の全部を削除すること。

(当該個人識別符号を復元することのできる規則性を有しない
方法により他の記述等に置き換えることを含む。)


法第 2 条(第 1 項)

1 この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。

(1) 当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。次項第 2 号において同じ。)で作られる記録をいう。 以下同じ。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号を除く。)をいう。以下同じ。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)

(2) 個人識別符号が含まれるもの


引用
個人情報保護法ガイドライン(仮名加工情報・匿名加工情報編)(PDF : 492KB)
3-1-1 匿名加工情報(法第 2 条第 6 項関係)


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【その他の用語の定義は?】


以上です。

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