映画を観た記録147 2024年8月12日    ハーシェル・ゴードン・ルイス『カラー・ミー・ブラッド・レッド』

4Amazon Prime Videoでハーシェル・ゴードン・ルイス『カラー・三―・ブラッド・レッド』を観る。

芸術家として行き詰っていた主人公は、批評家から、色がダメだというようなことを言われる。ある日、破り捨てたキャンパスから出ていた釘で指を怪我した芸術家の恋人から血が流れ、人間の血に魅せられた芸術家は、恋人を殺し、顔から流れて来た血でキャンパスを埋め、さらに他の人間の血を求めるようになる、というストーリーである。

恋人の顔から血が流れてきて、顔ごとキャンパスに塗り付けたり、他の人間の腹を切り付け、さらし者にして、内臓から血をしぼりとるというような「アイデア」は面白い。「アイデア」しかない映画である。

しかし、「アイデア」もないのに、名作文学を映画化し、まるで名画のような映画を作りさえすれば〇〇映画祭グランプリというような映画よりはマシである。なぜなら、あほな「アイデア」ではあるが、「アイデア」があるからである。

映画は「アイデア」が全てである、というような見本のような映画である。

撮影そのものを監督のハーシェル・ゴードン・ルイスが行っている。ピントがあっていない画面が多数あり、微笑ましいというのか…

基本的にはドライブインシアター向けの映画である。

しかし、学生が作りそうな自主映画のような…

ちなみに、ジャック・リヴェットの『美しき諍い女』も一歩間違えると『カラー・ミー・ブラッド・レッド』になってもおかしくない…。


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